自動歯車測定機と高倍率フォーカス機能を有するCCDカメラを用いて、はすば歯車歯面の細分化測定を行った。また得られたデータの立体表示およびそれを用いたかみあい伝達誤差の解析を行うことにより、以下の成果を得た。 1.高倍率フォーカス機能を有するCCDカメラにより、測定子と歯面上の測定開始位置関係を常時把握できるようになった結果、測定の段取りの高速化・測定データの信頼性が向上し、操作ミスによる測定子の不慮の折損の危機も回避できるようになった。 2.測定された種々の歯車歯面に対する歯面形状誤差を立体表示することにより、加工誤差の分布状況や歯ごとのバラツキを観察・評価できるようになった。 3.測定された細分化データを用いて、かみあい伝達誤差曲線をシミュレーションにより求め、実験により得られたかみあい誤差曲線と解析結果を比較することにより、はすば歯車のかみあい状態を3次元的に分析し、従来の歯形曲線のみの情報では得ることができない歯車のかみあい状態が解析・評価できるようになった。 本研究成果をさらに発展させ、CCDカメラ自身を測定子を中心に異動できるようにし、画像処理を用いて測定子の自動接触までを行う知能化歯車測定装置の開発を現在検討中である。
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