研究課題/領域番号 |
07750251
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機械力学・制御
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
青柳 学 山形大学, 工学部, 助手 (80231786)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 大口径捩り振動子 / ボルト締め振動子 / 強力屈曲振動子 / 短円筒振動子 / 高トルク超音波モータ |
研究概要 |
本年度では、超音波のモータのディーゼル車の発進補助や電気自動車への応用を目的とした研究のうち、大口径・大トルク超音波モータ用の捩り振動子の製作まで行った。新しく考案した捩り振動子は通常使用される捩り振動子と比べて多くの特徴を持ち、その解析・試作・検討に多くの時間を要した。その結果より、以下のことがわかった。 新規購入したPCを端末としてワークステーションで様々な振動子形状について有限要素解析した結果、良好な特性が得られる形状と傾向、また、捩り振動の励振限界の形状がわかった。この結果、過去に例のない、直径が長さよりも3倍程度大きい短円筒の捩り振動子が実現できることがわかり,試作を行った。製作する際には、圧電セラッミクスのボルト締め方法に工夫が必要であり、振動子の性能を大きく左右することもわかった。実際には4本のボルトを放射状に締め付ける方法が最も良好であった。振動子の性能指数の一つであるQ/γとトルク係数が大きい振動子が得られた。これにより、新しい励振方法の捩り振動子が大口径・大トルクの超音波モータに適していることがわかり、今後の大口径超音波モータの実現に有効であると考えられ、本研究の目的に合致する方向に向かっている。さらに、本研究の本来の目的とは異なるが、副産物として、新たな強力屈曲超音波振動子の実現が可能である事がわかった。つまり、直径よりも長さが短い円板に似た形状になると、円板の屈曲振動が同時に生じ、捩り振動と結合する。さらに振動子の長さを短くすると、屈曲振動のみが生じ、本研究で試作した構造の振動子は新たな強力屈曲振動子となり得る。ボルト締めの強力屈曲円板振動子がこの世に実現していないことから、非常に期待される興味深い結果である。
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