研究課題/領域番号 |
07750307
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電力工学・電気機器工学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
佐藤 之彦 東京工業大学, 工学部, 助手 (50205978)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 電流形整流回路 / PWM制御 / アクティブフィルタ |
研究概要 |
本研究では、電流形PWM整流回路にアクティブフィルタ機能を付与し、電源を介して並列に接続される他の機器が発生する高調波電流を補償する方式について検討を行った。まず、電流形PWM整流回路の過渡時の入力電流波形改善法として筆者が提案したLCフィルタのフィルタコンデンサ電圧を帰還する制御が、高調波成分に対して制動効果を与えることを明らかにし、従来の並列形アクティブフィルタにはない機能を有することを明らかにした。この制動効果により、系統に接続される他の機器が発生する高調波電流の拡大現象の抑制に高い効果を発揮することを理論的に示した。次に、この結果をもとに、本研究において提案した簡易解析モデルを用いて、帰還定数と高調波拡大現象抑制効果の関係を定量的に明らかにするとともに、整流回路本体の制御遅れに伴う不安定現象を回避するための設定指針を示した。さらに、高調波電流を電流源的に補償する並列形アクティブフィルタの機能を付与するための検討を行った。特に、高調波補償電流を系統に流すことによりPWM整流回路の入力電力が脈動し、直流出力電流の平滑性に影響を与える問題について、補償対象の従来形整流回路とPWM整流回路の容量比が与える影響などを明らかにした。また、理論的検討結果の妥当性を検証するために、試作装置を用いた実験を行い、主として制動効果による高調波拡大現象の抑制効果についての検証を行った。なお、高調波を電流源的に補償する並列形アクティブフィルタの機能をも付与することに関しては、DSPを用いた実験装置の準備を現在進めており、近く実験結果が得られる予定である。 以上を踏まえ、本研究で検討した新制御方式により、高調波補償機能に加えて、高調波拡大現象抑制機能をも持つ電流形PWM整流回路の実現への見通しが得られたと考えいるる。
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