研究概要 |
本年度の研究は,基礎理論の確立を中心として進められ,研究計画通りの進展が見られた. 1.ファジィ理論の立場からシステムの安全性・信頼性に関するフェイルセーフの概念を,従来の概念を包含する形で提案した.これらは,非決定性作用素にメンバーシップ関数を賦与することにより実現されている. 2.外乱や変動等が加わったシステムのモデリングを,設計者によるモデリング誤差・運転者による操作誤差を含めて行う方法を,関数解析論とファジィ理論を融合させることによって開発した. 3.モデリングされたシステムに,先に提案したフェイルセーフを実現するために必要な数学的理論を,不動点定理を援用することにより構成した.具体的には,実システムに援用可能な形でのファジィ写像における不動点定理を新たに構成した.
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