ビデオカメラを利用した従来の瞬目検出法(VTR法)の欠点を改善した新しいアルゴリズムによる自動瞬目検出手法の開発を目的として研究を行った。その結果、以下のような成果が得られた。 1.VTR画像から得られた画像系列に3次元テンソル積展開を適用する新しい手法により、瞬目率と瞬目波形が従来法と同程度の処理速度、精度で検出できることが確認された。 2.従来法では色情報を得るために必要であった予備実験の手間を、新手法では省くことができたので、被験者によらずに直接に瞬目検出処理が実行可能であることを確認した。 3.瞬目検出処理の高速化のためには、3次元テンソル積展開の計算部分を画像間の相関の計算に置き換えると処理時間がかなり短縮できることが分かった。 4.画像取り込みと瞬目検出処理を同一の計算機で行うために、パーソナルコンピュータ(DOS/V)上にプログラムを移植し、稼働させることができた。 今後は、パーソナルコンピュータ上で、画像間の相関を利用した瞬目検出処理システムを完成させることを目指す予定である。
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