研究課題/領域番号 |
07750492
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
計測・制御工学
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研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
横田 康成 名古屋工業大学, 工学部, 助手 (00262957)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 非線形システム同定 / バイナリ汎関数級数 / システム同定精度 |
研究概要 |
非線形システムを同定するためのモデルとして汎関数級数モデルがあり、中でも2値入力のクラスに対して定義されるバイナリ汎関数級数モデルは、シフトレジスタにより容易に生成される最大長シフトレジスタ系列をシステムへの入力として利用する新しい非線形システム同定のためのモデルである。しかしながら、現在、そのシステム同定精度に関する十分な検討が行われるには至っていない。本研究では、バイナリ汎関数級数モデルによるシステム同定精度を定式化し、システムへの入力として安易に用いられている最大長シフトレジスタ系列がシステム同定精度の観点から最適となっていないことを指摘した。そこで、システムを刺激する確率を1/2以下にした疎らな入力系列を用いることによるシステム同定精度改善法を提案した。 ところで、網膜色素変性症などの各種網膜疾患の検査法として、網膜電位図(ERG)の空間分布計測が有効とされている。しかしながら、現時点では空間分布計測の推定精度が悪く検査時間が長くなることから患者への負担が大きく、負担を軽減する計測法を実現することが急務とされている。そこで、そのための基礎研究として、本研究により得られた同定精度評価法、および改善法に基づき、バイナリ汎関数級数モデルによるERGの空間非線形解析を行った。これにより、局所ERGの空間非線形成分が、1次バイナリ核を反転したような波形であることが確認された。これらの成分は、複数の網膜部位に同時に光を照射した際、応答を抑制するように機能していると推測される。また、輝度に対する非線形成分に加え、パターンに依存するパターン非線形成分が抽出された。
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