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2次元BZ反応を捉えた動画像からの濃度・パラメータの抽出とその信頼性評価

研究課題

研究課題/領域番号 07750516
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 計測・制御工学
研究機関山口女子大学

研究代表者

野村 厚志  山口女子大学, 国際文化学部, 講師 (40264973)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードパターン形成 / 数値実験 / Belousov-Zhabotinsky反応 / Turingの不安定条件 / 反応・拡散系 / 初期条件 / 自己複写波
研究概要

化学反応の一種であるBelousov-Zhabotinsky(BZ)反応では、反応にかかわる化学種が、時間・空間において多様な濃度パターンを作る。この反応の素過程と化学種の拡散現象から導かれる、化学種の濃度に関する2変数の偏微分方程式(反応・拡散系モデル)は、2変数Oregonatorモデルと呼ばれている。このモデルを数値実験して得られるパターンは、現実のBZ反応の実験で得られる時空間パターンとよく一致することが知られている。従来BZ反応においては、円形の波が伝播するターゲットパターン、渦巻状の波が伝播するスパイラルパターンなどが良く知られていた。近年、いくつかの他の化学反応において、局在化する波のパターンが観測された。これらは、Turingの予測した条件(Turingの不安定条件)下で存在し得ることが予測されていた。これらの局在化パターンの発見に伴い、Turingの不安定条件が注目されている。本研究では、BZ反応の2変数Oregonatorモデルに基づき、Turingの不安定条件を実現し、モデルの初期条件を変えて数値実験を行った。1次元の数値実験では、既にTuringの不安定条件下で観測されると予測されている局在化パターンの他にも、波の幅が周期的に振動する脈動波、伝播速度が極端に変動する波、1つの波が次々と分裂していく自己複写波、領域の境界で反射する波、そして濃度が徐々に減少しながら伝播する波など、従来のBZ反応の実験では観測されていなかった多様な波のパターンを発見した。また2次元の数値実験においても、あたかも生物の細胞分裂のように波が次々と分裂し伝播する自己複写波を観測した(国際会議:"3rd Experimental Chaos Conference,August 1995,UK"にて発表)。よって、従来のBZ反応の数値実験ではほとんど考慮されていなかった初期条件によって、Turingの不安定条件下では上述のような多様なパターンを生み出すことが本研究で確認された。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書

URL: 

公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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