研究課題/領域番号 |
07750584
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
地盤工学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
小林 俊一 京都大学, 工学部, 助手 (10243065)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 繰返し荷重 / 組合せ荷重 / 支持力 / シェイクダウン解析 / 海洋構造物 |
研究概要 |
繰返し組合せ荷重の載荷する海洋構造部の支持特性を定量的に把握することに力点を置いて、研究を進めてきた。その際に、特に重要視したことは、実現像のバックボーンとなるべき理論的な側面について,従来からの研究を整理するとともに、以下のような知見を見出した。 1.繰返し荷重下の支持特性を定量的に評価するためシェイクダウン解析を応用し、繰返し荷重下の浅い基礎の支持力特性を定量的かつシステマティックに評価できる解析コードを開発した。基礎となる理論は、メランの定理、支配方程式の線形化ならびに線形計画法である。対象した問題はトレスカ地盤上の帯基礎であるが、スカート基礎についても同様のコンセプトを拡張できる。本解析においては、鉛直荷重一定のもとで繰返し水平荷重が作用するケース、これは多くの海洋構造物において予想される荷重経路であるが、についてシェイクダウン解析を実施し、繰返し荷重下では単調載荷時に比べて支持力が最大で20パーセント程度低下することを確認した。またテンションカットの問題について、その効果を定性的に調査した。 2.海洋構造物の使用限界を規定する物理量として累積沈下量が挙げられる。そこで繰返し荷重を受ける海洋構造物の累積沈下、変形特性を定量的に評価するために、ポンターの方法を応用して沈下の上限値を評価した。対象となる問題は、地盤-構造物系を理想化し、ヒンジで結合された3部材トラスモデルを対象とした。部材節点に作用する荷重に対して変形量の上限値を評価し、本方法の適用性を検討した。本方法では、変形量の精度は余り良くないが、時間領域で逐次積分する通常の解析のような計算量を必要としない利点がある。 今後は、地盤の変形機構に関する考察、ならびに過剰間隙水圧の効果を定量的に調査する必要がある。
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