研究課題/領域番号 |
07750607
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
水工水理学
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研究機関 | 徳山工業高等専門学校 |
研究代表者 |
渡辺 勝利 徳山工業高等専門学校, 土木建築工学科, 助手 (00191750)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 組織構造 / 流れの可視化 / PIV / 乱流構造 / 複雑乱流 |
研究概要 |
1.本研究の目的は、湾曲した壁面上に形成された組織構造の時空間特性を解明し、それらが乱れの構造にどのような寄与をなしているかを明らかにすることである。本研究を遂行するために、90度湾曲した水路において、詳細な流速計測および粒子と染料を同時に使用した流れの可視化を行った。 2.流速計測の結果、平均流速分布(円周方向、半径方向成分)は直線部では水路中心線に対して対称であるが、湾曲部では内岸側(凸岸)が高速化し非対称な分布を呈することが明らかとなった。また乱れ強度やレイノルズ応力も、直線部におけるその値と比較して、湾曲部の外岸(凹岸)付近でその値が顕著に増加、内岸付近で減少することが明らかなった。以上の結果は、既往の研究の計測結果と傾向が一致することが確認された。 染料と粒子を同時に用いた可視化実験では、2台のカメラを使用して、組織構造の流脈パターンと粒子流跡の組写真が得られた。湾曲部においては、粒子の存在分布に片寄りができ、組織構造の流脈パターンと空間的に高密度の粒子流跡を同時に得ることが困難であった。これは、湾曲部に形成された大規模な2次流れ、特に鉛直方向成分の発生により水平のスリット光膜を通過する粒子の確率が増えることに起因すると考えられる。 4.粒子流跡から速度ベクトルを算出し、さまざまな物理量を計算した。それらと組織構造の対応関係を検討したが普遍的な特徴を見い出すには至らなかった。これは、顕著な2次流れによって十分な速度ベクトルが得られていないことに帰因する。解決策としては、複数色からなる厚いスリット光膜を使用し、通過する粒子の捕捉することが考えられる。これは、3次元速度ベクトルを与えることになることも期待される。 5.上記の改良を施し、本研究の目的を遂行することが急務と考える。
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