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因果伝達関数推定法による地盤・構造物系の常時微動記録の解析

研究課題

研究課題/領域番号 07750650
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 建築構造・材料
研究機関東北大学

研究代表者

飛田 潤  東北大学, 工学部, 助手 (90217521)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1995年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード常時微動 / 構造物 / 振動システム / 伝達関数 / 因果性 / ウィーナフィルタ / パラメタ推定 / 卓越周期
研究概要

1.東北大学建設系建物,免震構造施設,造成地の地盤,振動台実験施設の周辺環境振動など常時微動観測を多数行い,記録の蓄積を行った。
2.建物底部と頂部の伝達関数が風などの中間外力の影響により因果性を満たさないことを考慮し,地盤から建物底部への入力と建物側面への入力の双方が応答に影響するシステムモデルを構成して,これが実現象を良く表現することを確認した。このモデルの入出力にウィーナフィルタによる因果伝達関数推定法を適用したところ,中間外力による因果性の乱れの程度を推定伝達関数の形状の特徴として抽出できることが判明した。
3.上記の点から,風の影響を含むシステムモデルの最適化を一般の伝達関数と因果伝達関数について行うことにより,より精度の高いシステムパラメタの推定が行えることを示した。観測された記録の伝達関数は不安定な場合が多く,その影響はおもに減衰定数の過大評価となって現れるが,従来の伝達関数のみを用いる場合に比べて状況は改善され,特に風の影響の小さい場合にはかなり良好な推定値が得られる。
4.パラメータ推定の過程に遺伝的アルゴリズム(GA)の適用を試みたが,当該システムにおいては必ずしも従来の非線形最小二乗法よりすぐれた結果を与えるとは限らなかった。むしろ複数のパラメタをもつ誤差曲面を色彩表現により同時に表示し,人間の判断によって適切な極小値を探索する手法が有用な場合もあった。
5.地盤の常時微動に関して,地表の観測記録から卓越周期を推定する新たな手法を提案・検討した。これは観測記録の自己相関関数のτ≧0の範囲をフーリエ変換し,その位相角がω軸と交差する周波数を卓越周波数の候補とするもので,因果伝達関数を使用してはいないが,今回行った多数の測定結果などから有用性を検証した。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 渡慶次ファンカルロス・杉村義広・飛田 潤: "Assessment of natural period of a soil from microtremor measurements using phase spectrum" 日本建築学会大会学術講演梗概集. B-2. 295-296 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 飛田 潤・遊佐正樹・小川淳二: "大型振動台稼働時の周辺地盤の微震動測定" 東北大学建築学報. 第35号(未定). (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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