• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

多層壁体中の水分挙動について

研究課題

研究課題/領域番号 07750676
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 建築環境・設備
研究機関三重大学

研究代表者

寺島 貴根  三重大学, 工学部, 助手 (90217422)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
800千円 (直接経費: 800千円)
1995年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード熱水分同時移動 / 建築壁体 / 多層壁体 / 含水率 / 内部結露
研究概要

本研究では、2種類の材料で構成された片面断湿系の2層の建築壁体を対象とし、その結露過程における内部含水率の変動を測定実験を通して現象の把握を行い、その現象に対して2つの解析モデルを用いて内部含水率変動の計算を行い、内部水分移動モデルの検討を行っている。
はじめに2層壁体の試料を作成し、結露過程におけるその内部含水率の変動を測定する実験を行い、その性状を把握した。この時、試料は十分平滑化した2つの材料(ケイ酸カルシウム板と気泡コンクリート)を加圧密着させて作成し、側面および底面を断湿し、側面を断熱している。次にこの実験条件に対して試料中の2層の熱、水分流が連続する境界条件を用いて内部含水率の変動の予測計算を行い、実験結果と比較して計算における層間界面の境界条件について検討している。このモデルにおいて、それぞれの材料中においては熱と水分の拡散は熱・水分同時移動方程式に従った移動としている。数値計算は備品として購入したパーソナルコンピュータを用いた。
実験において試料の含水率分布の変動は上部材料と下部材料内部それぞれではほぼ一様な分布を示し、二極化の傾向を示す。このような傾向を示す実験結果と層間界面の完全密着条件による計算結果は一致しないことを示し、界面抵抗の存在を示した。ここで実験結果と前述の計算結果の相違の原因の一つとして、実験に用いた試料を構成する2つの材料間に僅かのすき間が生じていると考え、2つの材料間に薄い中空層の存在を仮定し、その間を湿流・熱流が伝達するとした新たな計算モデルを導入し再度解析計算を行った。計算結果は実験結果と比較的良い一致を見せた。しかし界面における含水率が高くなると一致の程度は低くなることが分かった。これは、2層の間に存在すると思われる中空層の液相水分の接続性によるものと考えている。このモデルのさらなる検討が課題となった。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 寺島貴根: "建築壁体内部の結露性状に関する研究" 神戸大学博士論文. (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 寺島貴根、水畑雅行: "二相壁体の結露実験と解析について" 日本建築学会東海支部研究報告集 第34号. (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

URL: 

公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi