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カオス・フラクタル理論を利用した結晶粒成長過程の体系化

研究課題

研究課題/領域番号 07750752
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 無機材料・物性
研究機関大阪大学

研究代表者

柴柳 敏哉  大阪大学, 工学部, 助手 (10187411)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードAL-Mg合金 / 粒成長 / 粒界性格分布 / Vertexモデル / microtexture / 集合組織
研究概要

結晶粒成長過程の多様性を解明するために、Al-Mg合金の粒成長過程の詳細な観察とカオス・フラクタル理論の応用によるデータ解析を行うことを目的として研究を行った。
Al-Mg合金を溶解鋳造した後に、熱間および冷間圧延工程を経て1mm厚の板材とした。この板材より熱処理用試験片を切り出し、773Kで再結晶焼鈍を施して平均結晶粒径を20μm前後に調整し、粒成長実験用の初期組織とした。粒成長実験は773Kのソルトバス内で行い、組織観察には主として光学顕微鏡を用いた。結晶粒方位の同定にはSEM-ECP法を利用し、結晶粒界の性格解析には対応粒界理論で用いられるΣ値を採用し、この値は結晶粒界両側の二つの結晶粒の結晶方位関係を解析することにより決定した。次に、結晶粒組織の発達過程をシミュレートするために、Vertexモデルによる粒成長計算プログラムを自作し、実際に観察した組織を計算領域内に取り込んで、粒界エネルギーと粒界移動速度を種々に変化させて組織変化を計算した。
Al-Mg合金の粒成長過程は結晶方位の集積度が一度増加した後に減少するという複雑な挙動を示した。この一連の組織変化様式は、初期状態で、Σ1粒界を間に持つ結晶粒が群を形成していることに起因して生じたものであることが実験的に明らかになった。この結果は、局所的な組織状態が全体の組織変化を支配するというカオス的な様相が粒成長現象に現れていることを示唆するものである。
この実験結果をより体系的に整理するために計算機シミュレーションを行った結果、カオス的な組織変化において、局所粒界性格分布および局所結晶粒度分布の2者が重要因子であることが明らかになった。本研究で得られた基礎的知見をもとにして結晶粒組織の形成過程がさらに詳細に理解できるようになった。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] K.Matsumoto,T.Shibayanagi and Y.Umakoshi: "Grain growth process in Al-0.3mass%Mg alloy." Proc.2nd.International Conference on Grain Growth in Polycrystalline Materials.(in press). (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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