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鉄および炭素鋼の炭酸塩水溶液中の腐食寿命予測に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07750789
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 材料加工・処理
研究機関東京工業大学

研究代表者

野田 和彦  東京工業大学, 工学部, 助手 (60241361)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード鉄 / 炭素鋼 / QCM / 水晶振動微量天秤法 / 炭酸塩
研究概要

本研究では,鉄および炭素鋼の炭酸塩水溶液中の腐食挙動解明に,従来の電気化学的手法に加えQCM(水晶振動微量天秤法)を適用した結果以下のことがわかった。
1.″鉄/炭酸塩水溶液系への水晶振動微量天秤法の適用″では,水晶振動子上に電析した鉄薄膜の炭酸塩水溶液中でアノード分極曲線を測定した結果,鉄の溶解および皮膜生成が同時に生じる電位領域が存在することがわかった.QCMによる質量変化測定を行うことで,ひとつの電流ピークを溶解,皮膜生成に起因する電流値に分離することができた。さらに,表面に生成する皮膜の組成が変化する電位領域が存在することがわかった。また,分極の際の水晶振動子からの応答波形がわずかにひずむことが確認されたが,溶解,皮膜生成挙動による質量変化にはほとんど影響しないことがわかった。
2.″炭酸塩水溶液中の鉄および炭素鋼表面生成物の生成挙動″では,鉄薄膜のアノード分極挙動が炭素鋼のそれとほぼ同一であること,生成皮膜については卑な電位域でFe(OH)_2,貴な電位域でFeOOHが生成することが示された。また,定電流アノード,カソード分極における電位測定,質量変化測定より,溶解が生じる卑な電位域でも表面皮膜が生成することがわかった。
3.″表面生成物の生成初期過程および腐食初期過程″では,定電位分極下の電流一時間曲線を測定し,炭酸塩水溶液中では長時間経過すると皮膜の生成則が変化することがわかった。皮膜生成初期および腐食初期過程の詳細な解析は現在研究中であり,今後の課題である。
以上の結果より,表面に生成する安定な皮膜の特性および表面皮膜によって腐食速度が抑制されることがわかり,地中埋設環境下の鉄および炭素鋼の寿命予測に重要な知見を得ることができた。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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