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アークプラズマ用電極の長寿命化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07750820
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 金属生産工学
研究機関大阪大学

研究代表者

田中 学  大阪大学, 溶接工学研究所, 助手 (20243272)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードアーク / 陰極 / タングステン電極 / 数値解析 / モデル / 熱伝導 / リチャードソン・ダッシュマンの式 / GTA
研究概要

アーク放電用タングステン陰極の寿命を左右する陰極バルク中の温度勾配を明らかにする目的で,本研究では,アーク放電中のタングステン陰極をモデル化し,数値計算シミュレーションを用いて陰極バルク中の温度分布を推定した.対象とする陰極はTIG溶接用タングステン電極(LaB_6-WおよびThO_2-W)である.陰極モデルは,アーク放電と本質的に差がないように考慮した2次元の軸対称定常熱伝導モデルである.アーク・陰極境界面では,ヒート・バランスが保たれるように境界条件を導入した.さらに陰極側面では,外部への輻射損失,および雰囲気ガスとの熱伝達を考慮しており,他の境界条件も含めて円筒座標系の熱伝導問題を差分法を用いた繰り返し計算によって解いた.
その結果,LaB_6-W電極の場合,アーク電流値が150Aから350Aに変化するにしたがい,陰極バルク中の温度分布は,先端から離れるにしたがって温度が急激に低下する温度勾配から,先端からの距離に対する変化のないほぼフラットな温度勾配へと変化した.なお,陰極先端の温度はアーク電流値にかかわらず約2700K一定であった.これらの計算結果は放射温度計を用いた実験結果と非常によく一致した.一方,ThO_2-W電極の場合,電流の上昇に伴う温度勾配の変化は見られず,350Aの場合においても先端から急激に低下する温度勾配が示された.
LaB_6-W電極とThO_2-W電極を比較した場合,高電流域(350A)においてThO_2-W電極が激しく消耗するのに対してLaB_6-W電極は消耗が少ないことから,陰極バルク中のフラットな温度勾配の実現が電極消耗特性の向上につながることが結論づけられた.なお,ThO_2-W電極においてフラットな温度勾配が実現されなかった理由として,陰極側面からの電子放出による冷却効果のためであることが本研究のモデルから推察された.

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書

URL: 

公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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