研究課題/領域番号 |
07750893
|
研究種目 |
奨励研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物・生体工学
|
研究機関 | 川崎医療短期大学 |
研究代表者 |
望月 精一 川崎医療短期大学, 医用電子技術科, 講師 (60259596)
|
研究期間 (年度) |
1995
|
研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
|
配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | 腎臓 / 血管内皮由来弛緩因子 / 一酸化窒素 / 微細NO電極 / アデノシン / プロスタグランディンE_2 / アンギオテンシンII / マイクロダイアリシス |
研究概要 |
【血管壁内一酸化窒素濃度の計測】 腎臓をはじめ臓器内血流の調節因子の一つである一酸化窒素(NO)の計測を予備実験対象としてイヌ摘出大腿動脈を用いて検討した。微細NO電極(直径:100μm)をNOの作用部位である血管壁中膜平滑筋層に刺入し、Krebs-Henseleit緩衝溶液(NO合成酵素の基質であるL-arginine 50μMを含む)を潅流速度を広範囲で変化させて(<30ml/min)NO濃度を測定した。 検討した潅流速度範囲全体で潅流速度の増加に比例してNO生成量(測定電流の定常値)が増大し(max:約50pA;r^2=0.77, p<0.05)、NO生成量が、ずり速度に依存することを認めた。さらに、NO合成酵素のアセチルコリン(ACh)、阻害剤のL-NA、L-NMMA、また基質のL-arginine(L-arg)などの投与によるNO生成量への影響を検討したところ、AChとL-arg投与で増大、L-NAとL-NMMA投与で減少傾向を示した。 【マイクロダイアリシス法による腎内血管作動物質の回収・計測】 一方、マイクロダイアリシス法による腎血流調節物質の回収・計測を行った。雑種成犬の片腎臓を対象としてNO合成酵素阻害剤のL-NAME(2mg/kg)投与により、腎血流は、有意に減少し、腎皮質でアデノシン(Ade)の濃度は減少し、プロスタグランデインE_2(PGE_2)は、ほぼ一定であった。一方、髄質ではAdeはわずかの減少傾向、PGE_2は、大きな増加傾向を示し、腎臓における血流調節が部位毎に異なるメカニズム(NO、Ade、PGE_2の貢献の比率;Adeの作用機序の相違)で行われていることが伺われた。
|