研究概要 |
1,乳化条件:粒子径の揃った球状粒子を得るためW/O型エマルションの安定性を考慮し、油相としてはケロシンを、界面活性剤としてはソルビタンモノステアレート(Span60):ソルビタンモノオレエ-ト(Span80)が重量比で1:3のものを、反応容器としては疎水性の高いテフロン製のものを使用した。出発溶液と油相の混合液をホモジナイザーを用いて毎分2000回転で撹拌することにより安定なW/O型エマルションが形成された。この反応系を45あるいは80℃に保ち、このエマルションの水相に相当する出発溶液部分をゲル化させて粒子径の揃った球状粒子が得られた。 2,出発溶液の組成:ジルコニア系ではオキシ塩化ジルコニウムの加水分解・重合反応により球状化させた。出発溶液の組成がオキシ塩化ジルコニウム:H_2O:ヘキサメチレンテトラミン:尿素:ジメチルホルムアミド=1:45:0.9:1.1:1.4で、乳化温度80℃の時、粒径10〜20μmの単分散な粒子が得られた。得られた粒子の比表面積は25〜40m^2/gであり、その細孔分布は細孔直径4nmに鋭いピークを持っていた。チタニア系ではチタンテトライソプロポキシド(TTP)を用いた。出発溶液の組成が、TTP:H_2O:ジエタノールアミン:メタノール:ポリエチレングリコール=1:20:1.5:4.5:0.3(モノマー換算)で、乳化温度45℃の時、粒径10〜15μmの単分散な粒子が得られた。得られた粒子の比表面積は40〜100m^2/gであり、その細孔分布は細孔直径4nmに鋭いピークを持っていた。出発溶液の組成を種々変化させて加水分解・重合反応を制御することにより、いろいろな細孔分布を持つ球状粒子が得られる。
|