研究課題/領域番号 |
07750899
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
工業分析化学
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
塚越 一彦 同志社大学, 工学部, 助教授 (60227361)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 糖 / 鋳型 / 光学分割 / ミクロスフェア / 分子認識 |
研究概要 |
糖に対し選択的結合能をもつ高分離機能樹脂の開発を目的として、樹脂表面官能基を鋳型ゲスト共存下に再配列させる手法(Surface Imprinting)を用い、糖鋳型を表面にもつ高分子ミクロスフェアの合成を検討した。これを用いて、グルコースの光学分割を試みた。樹脂には、申請者が開発したフェニルボロン酸基修飾ミクロスフェアを用いた。 まず、フェニルボロン酸基修飾ミクロスフェアの粒子特性、表面電荷、官能基量等に関する十分なキャラクタリゼーションを行った。本ミクロスフェアは、サブミクロン径の真球状で、表面にファニルボロン酸基に基づく負の電荷を有した。また、酸-塩基滴定およびD-グルコース飽和吸着試験から得られた表面フェニルボロン酸基量はいずれも約1×10^<-5>mol/gであった。 非鋳型樹脂およびD-グルコース鋳型樹脂へのD-グルコースの吸着量を、本研究用に改良したフェノール硫酸法に基づき評価、比較した。D-グルコース鋳型樹脂におけるD-グルコース吸着量は約80%、非鋳型樹脂におけるそれは約70%であった。すなわち、鋳型効果が確認された。しかし、L-グルコース鋳型樹脂においては鋳型効果は認められず、原因と考えられる試薬純度等について検討中である。 鋳型構造の導入には、鋳型重合時にグルコース:フェニルボロン酸基=1:2錯体の生成が必要である。すなわち、1:2錯体をいかに効率よく導入するかが今後の課題である。現在、1:2錯体の存在比を見積もる計算手法を新しく導入し、鋳型構造に関するさらなる考察を行っている。
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