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レーザーアブレーションの初期過程

研究課題

研究課題/領域番号 07750927
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 無機工業化学
研究機関京都大学

研究代表者

作花 哲夫  京都大学, 原子エネルギー研究所, 助手 (10196206)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードレーザーアブレーション / シリコン / 炭酸ガスレーザー / 質量分析 / 飛行時間
研究概要

シリコンでは不純物のドープ量によってCO_2レーザーの吸収係数が大きく変化する。従って、p^-,p,p^+の3種のシリコンウエハ-のCO_2レーザーによるアブレーションを研究することにより、レーザー光の共鳴的吸収がアブレーションにどのように影響するかを評価できる。ここでは、これらの試料について放出物質種及びその運動エネルギーを測定し、アブレーションのメカニズムについて考察した。
(1)放出物質種の同定とその荷電状態
四重極質量分析計により放出種の質量分析を行ったところ、Si^+,Si^<2+>,Si^<3+>,Si^<4+>のイオンが検出され、ドープ量が多いほど多価イオンの割合が多かった。クラスターは中性、イオンともに検出されなかった。
(2)放出種のエネルギーの測定
放出イオンの飛行経路中に2個のイオン検出器を置き、イオンが到着する時間の差より、飛行速度を求め、運動エネルギーを計算したところ、ドープ量が多いほど運動エネルギーが小さく、照射パルス数に依存していた。
(3)その他の測定
レーザー照射による試料の電位の変化を測定すると、照射中は試料が正に帯電していた。このことは、アブレーション初期における電子の放出を示している。
(4)モデルとの比較
CO_2レーザーは波長が長く、その光子は直接シリコン中の電子を励起することはできない。従って、ここでは上記(1)、(2)の結果を、光電場が材料中の電子を加速し、そのエネルギーにより次々と電子を励起させるアバランシェ励起モデルと比較した。ドープ量の多い試料では固体中で電子とホールの再結合が容易であり、ホール間のクーロン反発のエネルギーが運動エネルギーに変換する前に緩和すると考えることにより(2)の結果が説明される。また、電子の移動度が小さいときには表面が正に帯電し、放出された電子が表面近傍に滞留するため、放出イオンがそれらの電子と再結合し価数が減少すると考えると(1)の結果を説明できる。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 秋葉 聡: "パルス赤外レーザー照射によるシリコン表面のアブレーション" 京都大学原子エネルギー研究所彙報. 88. 38-38 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 作花 哲夫: "パルス赤外レーザー照射によるシリコン表面のアブレーション(IV)" 京都大学原子エネルギー研究所彙報. 89(予定). (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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