研究課題/領域番号 |
07760009
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
作物学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
藤野 介延 北海道大学, 農学部, 助手 (80229020)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | イネ / Oryza sativa / ABA / 形態形成 / カルス |
研究概要 |
イネカルスからの形態形成を誘導する際に、前処理としてABAやストレスを与えると再分化率が向上する。そこでABA処理を行ったイネカルス(Oryza sativa,L.cv.Yuhkara)よりタンパクを抽出しSDS-PAGEを行ったところABA無処理区には存在しないタンパクがいくつかみられた。このうち24.5kDのタンパクを精製し抗体を作成した。この抗体を使用しウェスタンブロッティングを行ったところABAだけではなく高濃度のNaClやマンニトールにも反応することが判明した。また、発芽後このタンパクは日を追って消失するが3日目の幼植物体を乾燥条件においたところこのタンパクの発現が確認された。このことはイネ品種ユ-カラだけではなく他のジャポニカ種やインディカ種、オオムギの幼植物体でも確認された。このタンパクのN末端アミノ酸シークエンスを行なったところオオムギの種子の成熟過程に出現するタンパク質と高い相同性が見られた。そこで登熟過程のイネの胚におけるこのタンパクの局在を免疫組織学的手法により調べたところ細胞質に存在しているものと考えられた。 以上の結果から、今後はこのタンパクの機能を確認するために塩基配列の決定を行い、また未熟胚や完熟胚における局在化を明らかにし種子の成熟過程とカルスからの形態形成過程での発現を比較検討する。またこのタンパクの特異性を知るために稲の他品種や他の禾本科での発現を検討し効率の高い形態形成系の確立を図る必要がある。
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