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水稲茎基部からの出液中アンモニア態窒素濃度に及ぼす環境要因と根の生理的活性の影響

研究課題

研究課題/領域番号 07760017
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 作物学
研究機関鳥取大学

研究代表者

山口 武視  鳥取大学, 農学部, 助手 (30182447)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード根の呼吸速度 / 出液 / アンモニア / 水稲 / 遮光 / 剪葉
研究概要

剪葉および遮光処理を水稲に施して根の生理的活性を低下させ,根の質的および量的要因と根の窒素同化能との関係を求めた.根の窒素同化能は茎基部からの出液中アンモニア態窒素(NH_3)濃度で評価した.
品種日本晴を容量4.6Lのポットで土耕栽培し,出穂前22日にN区(0.3gN/pot)と2N区(0.6gN/pot)に2分し,それぞれに剪葉処理(2水準)と遮光処理(2水準)および対照区を設けた(計10区).剪葉処理は出穂前19日に最上位葉のみを残す区(RL1)と上位2葉を残す区(RL2)とし,遮光処理は出穂前20日より寒冷紗で47%および73%減光した.穂ばらみ期より登熟中期まで茎基部からの出液を採取し,根の呼吸速度を測定した.
[結果]登熟期間中の出液の平均NH_3濃度は,2N-73%遮光区が6.6ppmと最も高い値を示し,次いで1N-73%遮光区が6.0ppmであり,対照区は1.5ppmであった.また剪葉処理でも,RL1区3.4ppm,RL2区2.7ppmと対照区よりも高い値であった.これら処理区の根量は対照区と大差がなかったが,根の全糖含有率がかなり低下していた.登熟期の処理区平均の全糖含有率とNH_3濃度との間には負の相関関係(r=-0.817^<**>)が成立したが,個体別にみると,両者の間には明確な関係がなく,根の窒素含有率と出液中のNH_3濃度との間にも相関は認められなかった.しかし,根の呼吸速度と出液中NH_3濃度との間にはゆるやかな負の相関関係(r=-0.386^<**>)が認められた.また,出液速度が低下すると出液中NH_3濃度が上昇する傾向がみられ,遮光処理では両者の間に高い負の相関関係(r=-0.789^<**>)が認められた.このNH_3濃度をNH_3量としても同様の関係が成立した.このように,根の生理活性が低下すると,根から吸収されたNH_3態窒素はすみやかにアミノ酸に同化されず,NH_3態窒素の形態で地上部に送られていることが明らかとなった.

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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