• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

カイコ病原性微胞子虫類の種間および種内変異に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07760055
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 蚕糸・昆虫利用学
研究機関九州大学

研究代表者

安永 智佐  九州大学, 農学部, 助手 (20264103)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードカイコ病原性微胞子虫 / 昆虫培養細胞系 / 生活環 / 感染・増殖 / 胞子発芽生理 / 胞子表面抗原
研究概要

本研究では、カイコ病原微胞子虫類のin vitroにおける種間および種内変異を明らかにする目的で、カイコから分離された微胞子虫Nosema sp.NIS M11株(以下、M11株)の生活環、感染、増殖様式、胞子の形態学的形質、表面抗原および発芽条件を、Nosema属標準株のNosema bombycis NIS 001株およびシロイチモジヨトウSpodoptera exiguaから分離されたNosema bombycis Y9101株(以下、Nb株)と比較検討した。
鱗翅目昆虫由来Antheraea eucalypti細胞系におけるM11株の生活環を、光学顕微鏡および電子顕微鏡下でNb株の場合と比較した。A.eucalypti細胞系におけるM11株と生活環は基本的にNb株と同様で、生活環中で観察される原虫細胞の育成ステージおよび胞子形成期の原虫細胞の微細構造に、明瞭な差異は認められなかった。しかし、M11株のA.euacalypti細胞形における一世代所要時間は、27°Cで約240時間であり、Nb株の約2倍であった。一方、A.eucalypti細胞系におけるM11株の感染・増殖様式は、Nb株とは明らかに異なっていた。M11株の持続感染系は、A.eucalypti細胞系では通常の宿主細胞密度の2倍以上の高密度下でも、数台した維持されなかった。これに対し、Nb-001株およびNb-Y9101株は、通常の細胞継代密度以下の細胞密度で継代しても、長期間持続感染系が安定して維持された。M11株の胞子の形態学形質、表面抗原および発芽条件を、Nb株と比較した。M11株とNb株の胞子形態に多少の差異が認められたが、種間差異の主要な形態とするには不十分であった。胞子表面抗原はM11株とNb株で明瞭に異なり、共通抗原の存在も明らかとなった。また、M11株とNb株の胞子人工発芽による胞子発芽率には顕著な差異が認められた。
以下の結果から、M11株はNb株とは別種であり、Nosema属の新種である可能性が高いと判定された。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 井上 志の: "鱗翅目昆虫培養細胞系における微胞子虫Vairimorpha sp.NIS M12の持続感染系の成立と維持" 日本蚕系学雑誌. 64. 515-522 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

URL: 

公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi