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分裂酵母における浸透圧環境適応の分子メカニズム

研究課題

研究課題/領域番号 07760081
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 応用微生物学・応用生物化学
研究機関名古屋大学

研究代表者

饗場 浩文  名古屋大学, 農学部, 助手 (60211687)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード分裂酵母 / 浸透圧応答 / 情報伝達
研究概要

本研究では分裂酵母の浸透圧環境への応答機構を調べるために高浸透圧感受性変異株を複数取得した。これらの中で最も浸透圧感受性の高い1株について、その感受性を相補する遺伝子を分裂酵母の染色体DNAライブラリーから検索した。その結果、2種類のグリセロール-3ーリン酸デヒドロゲナーゼをコードする遺伝子が取得できた。これら2つの遺伝子(gpd1^+とgpd2^+)をそれぞれ欠失させ、その表現型を調べたところ、gpd1欠失変異株のみが高浸透圧感受性を示した。次にグリセロールの合成能を調べたところ、野性株では高浸透圧条件下でグリセロール合成量が上昇し、さらにそれが細胞内に高度に蓄積することが明らかとなった。一方、gpd1欠失変異株ではグリセロールの合成及び細胞内蓄積が顕著に低下していた。さらにgpd1^+の転写は高浸透圧時に顕著に誘導されることも明らかとなった。これらのことより分裂酵母では高浸透圧時に細胞内にグリセロールが高度に蓄積することが高浸透圧適応に重要であり、それは主にgpd1^+の転写レベルでの調節によるものであることが明らかとなった。
一方、他の研究者らによって、MAPキナーゼキナーゼのホモログであるWis1の欠失変異株が高浸透圧感受性になることが報告され、Wis1が浸透圧情報の伝達に関与することが示唆されていた。我々は、取得したgpd1^+遺伝子を多コピーでWis1欠失株に導入すると浸透圧感受性が相補されることを見いだした。さらにWis1欠失株ではgpd1^+遺伝子の発現がわずかにしか認められず、細胞内にグリセロールも蓄積しないことを明らかにした。以上のことからgpd1^+遺伝子がWis1が関与するMAPキナーゼカスケードの支配下にあると結論した。
今後、他の高浸透圧感受性変異株についても解析を進める予定である。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Hirofumi Aiba: "The osmo-inducible gpd1^+ gene is a target of the signaling pathway involving Wis1 MAP-kinase kinase in fission yeast" FEBS Letters. 376. 199-201 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] Ryusuke Ohmiya: "Osmoregulation of fission yeast:cloning of two distinct genes encoding glycerol-3-phosphate dehydrogenadse,one of which is responsible for osmotolerance for growth" Molecular Microbiology. 18. 963-973 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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