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植物細胞の二次壁形成における疎水的環境の影響

研究課題

研究課題/領域番号 07760163
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 林産学
研究機関岐阜大学

研究代表者

重松 幹二  岐阜大学, 農学部, 助手 (00242743)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードリグニン前駆体 / ヘミセルロース / 疎水性 / 分配係数 / 蛍光プローブ法 / 親和性 / 緩和時間 / 木材細胞壁
研究概要

木材の細胞壁は、親水性ポリマーであるセルロースおよびヘミセルロースと、疎水性ポリマーであるリグニンの複合体である。このように異種の物質の複合体である細胞壁が高い強度を保持していることから、これらの成分間には合理的な親和力が存在すると予想される。そこで本研究では植物細胞壁の形成過程において、リグニンが重合して行くが、その際、リグニン前駆体がヘミセルロースの疎水領域に取り込まれてゆくものと推定し、ヘミセルロースとリグニン前駆体の間に働く相互作用について検討した。まずはじめにリグニン前駆体の疎水性をその有機溶媒と水との分配係数から求め、前駆体のメトキシル基の数が増えるに従って直線的に疎水性が減少することを明らかにした。次ぎに針葉樹及び広葉樹ヘミセルロースそれぞれの疎水性をanilinonaphtalene-8-sulfonate(ANS)を用いた蛍光プローブ法によってもとめ、針葉樹ヘミセルロースの方が広葉樹ヘミセルロースに比べて疎水性が高く、その疎水領域もそれぞれ22μmol/gと19μmol/gとであり針葉樹ヘミセルロースの方が大きいことを明らかにした。またリグニン前駆体とヘミセルロースとの結合容量はANS分子に比べ8から10μ mol/gと小さく、ヘミセルロースは取り込む分子によってその形態を変化させ、疎水領域も変化するものと推定された。さらにリグニン前駆体とペルオキシダーゼとの親和性について検討したところ、メトキシル基の数が多くなると親和性が減少するが、一方反応性については増加していた。またリグニンとヘミセルロースがどのような部位でお互いに結合しているかを調べるために、プロトン-NMRの各シグナルの緩和時間を測定することによりもとめた。その結果p-クマリルアルコールの芳香環2、6位とコニフェリールアルコールは5位のプロトンのT1が著しく変化し、これらの部位で糖と疎水結合しているものと推定された。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 重松幹二: "Dissolutiou Behavior of Monolignols in water" 木材学会誌. 41. 1151-1157 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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