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魚類寄生粘液胞子虫類の生活環-放線胞子虫の魚への侵入経路と発達過程-

研究課題

研究課題/領域番号 07760178
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 水産学一般
研究機関東京大学

研究代表者

横山 博  東京大学, 農学部, 助手 (70261956)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1995年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード魚類寄生虫 / 粘液胞子虫 / 免疫組織学 / 蛍光抗体法
研究概要

1.蛍光抗体の作製と特異性の検定法:数種の粘液胞子虫胞子を病魚から採取し、超音波処理により胞子殻を破砕したもの(胞子殻と胞子原形質との混合物)を抗原として家兎血清を作製した。蛍光抗体反応は、各種胞子の塗沫標本およびパラフィン包埋組織切片標本を使って、FITC-Protein Aを用いた間接法により調べた。塗沫標本では胞子殻は反応したものの他種の胞子に対しても交差反応がみられた。なお胞子原形質には反応しなかった。ところが組織切片においては胞子殻のみならず原形質にも蛍光反応がみられ、特に原形質の反応は種特異的であった。これらの結果から、胞子殻には各種で共通抗原が存在しているが胞子原形質は種特異的な抗原性を有していること、また塗沫標本では抗血清が胞子殻を浸透しないため原形質と反応しないが、組織切片上では原形質断面が露出されるため反応しやすくなることが推察され、免疫組織学的な応用可能性が示唆された。
2.免疫組織学的検査:自然感染魚を経時的に採材し、蛍光抗体を用いて組織学的に検査した。コイの鰓寄生Myxobolus koiの発達については、病害性の高い大きなシストを形成する場合と小さなシストで収まる場合の大小2型性が知られており、別種ではないかとの議論がなされていたが、本研究により両者とも抗M. koi血清に陽性で、同種である可能性が示唆された。また、Kudoa amamiensis感染ブリについては、体側筋に可視大シストがみられるより前の時期に、筋肉繊維細胞内に蛍光抗体反応陽性の栄養体が検出され、寄生体の発達に関する研究や早期診断にも有用である可能性が示された。
今年度は放線胞子虫の量的不足のため人為感染魚を用いた実験はできず、感染経路の特定はできなかったが、免疫組織学的に粘液胞子虫を検出する方法が開発され、発達過程に関するいくつかの新しい知見が得られた。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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