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生物装着記録標識を用いたブリ成魚の回遊行動に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07760184
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 水産学一般
研究機関京都大学

研究代表者

笠井 亮秀  京都大学, 農学部, 助手 (80263127)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードブリ / 超小型超音波発信器 / メモリー内蔵型超小型測定器 / 海洋環境変動 / 鉛直移動 / 水温
研究概要

海洋環境の変動に対応したブリの回遊行動を調べる実験を,1995年10月から11月にかけて相模湾において行った.
1.超小型超音波発信器(ピンガー)を用いた実験
まず,1日以下のブリの行動を詳細に探るために,ピンガーをブリの背中に取り付け,約20時間追跡した.用いたピンガーは水温と水深を測定し,3秒間隔でデータ値を発信するもので,船上の受信器でデータをキャッチできる仕組みになっている.船の位置をGPSシステムにより確定することにより,水平移動も同時に調査できる.
水平行動に関しては,放流直後ブリは約1時間迷走したが,その後瀬に付き,昼間はその瀬の周辺に留まっていた.日没後急に移動し始め,約5km離れた人工漁礁に付いた後は夜明けまで漁礁から離れなかった.鉛直移動については,昼間は20〜40m深を活発に遊泳し,索餌を試みていたようである.ところが,夜間はほとんどの時間を10m以浅で過ごしていた.その一方で,1時間に数回約40mにまで達する急激なダイビングを見せた.
2.メモリー内蔵型超小型測定器(データロガー)を用いた実験
数日以上の長期にわたるブリの行動を調べるために,データロガーをブリの背中に取り付け,放流した.用いたデータロガーは水温または水深を測定し,20分毎にメモリーにデータを保存できるもので,回収後そのデータをパーソナルコンピュータにより解析できる.放流した3尾のうち,2個体が約2週間後に相模湾内で再捕された.
約2週間のうち2度ほど低気圧の通過により水温が急激に降下したが,それに伴ってブリは平均遊泳水深を変化させたり,鉛直移動の回数を変化させるなど,その行動は明らかに変化した.一方,潮汐や降雨に伴う塩分や濁度の変化に対しては特別な行動の変化は見られなかった.また,ピンガーを用いた実験同様,昼間活発に行動し夜は海表面近くで留まるという明らかな昼行性が確認できた.

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書

URL: 

公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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