研究課題/領域番号 |
07760195
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
水産学一般
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研究機関 | 国立環境研究所 |
研究代表者 |
堀口 敏宏 国立環境研究所, 化学環境部, 研究員 (30260186)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1995年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 日本産海産巻貝類 / インポセックス / 中腹足類 / 新腹足類 / イボニシ / 産卵不能 / 有機スズ化合物 |
研究概要 |
1.日本産海産巻貝類におけるインポセックスの出現状況 (1)インポセックスが確認された日本産海産巻貝類 1995年6月現在、日本産海産巻貝類68種を調査した結果、38種(中腹足類4科6種と新腹足類7科32種)でインポセックスが確認された。本州沿岸域に生息している種では調査したほぼ全種でインポセックスが見られ、またその出現率がほぼ100%であった。深海性の種や沖縄諸島産の種のインポセックス出現率はそれほど高くなかった。 (2)イボニシにおけるインポセックスと有機スズ汚染の最近における状況 1993〜1995年にかけて行なったイボニシのインポセックス全国実態調査の結果、インポセックス出現率がほとんどの地点で依然100%かほぼ100%であり、また三浦半島や瀬戸内海沿岸及び鹿児島の一部などで産卵不能個体がなお多数(40%〜100%)確認されるなど、イボニシのインポセックス症状は重篤な状態が続いている。また体内有機スズ濃度測定の結果、神奈川・城ヶ島や鹿児島・内之浦でそれぞれ高濃度のトリフェニルスズとトリブチルスズが検出された。 2.イボニシのインポセックスに及ぼす各種有機スズ化合物の影響 インポセックスでない、もしくはきわめて軽症である雌のイボニシに対して18種の有機スズ化合物(メチルスズ4種、エチルスズ3種、プロピルスズ1種、ブチルスズ4種、ペンチルスズ、ヘキシルスズ及びオクチルスズ各1種並びにフェニルスズ3種)を筋肉注射し、人工海水中で5週間飼育した後これを取り上げて解剖した結果、ペニス伸長効果が認められたものは、トリプロピルスズ(TPrT)、トリブチルスズ(TBT)、トリヘキシルスズ(THeT)及びトリフェニルスズ(TPT)であった。TBT、THeT及びTPTの効果は概ね同等、TPrTの効果は他の3種より微弱であると推察された。
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