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土地利用形態の違いによる湧水水質の変動調査

研究課題

研究課題/領域番号 07760223
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 農業土木学・農村計画学
研究機関茨城大学

研究代表者

黒田 久雄  茨城大学, 農学部, 助手 (20205256)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード湧水 / 硝酸態窒素 / 土地利用 / 地形連鎖
研究概要

閉鎖性水域の富栄養化防止対策として、畑地や林地などの面源からの窒素流出構造を明確にとらえておくことが必要となってきた。そこで、畑地と林地で構成される台地上からの湧水を調べることでその構造を明らかにすることを目的に調査を行った。調べた湧水は、林地と畑地からの湧水流出と「畑地→林地」の直列型の湧水流出と「畑地+林地」の並列型の湧水流出の4パターンである。そして、それらの中間的な位置に属する2つの湧水を含めた計6点の湧水を測定した。調査は、1994年6月より1995年12月まで毎週行った。測定項目は、EC(毎週で計62回)と硝酸態窒素(隔週で計33回)を対象とした。
一般に湧水の水質は、比較的に安定していると考えられている。しかし今回の調査結果からは、比較的ダイナミックな変動を示すことが明らかになった。これは、湧水後背地の土地利用状態が強く影響しているものと思われる。ECでは、平均値で最大値は395μS/cm、最小値で66μS/cmと約6倍あった。硝酸態窒素では、平均値の最高濃度29.34mg/lと最低濃度0.30mg/lの差は約29mg/lあった。この2つの湧水は「並列型」で、その距離はECで約15m硝酸態窒素で約40mと非常に近距離であった。このように非常に短い距離でも水質が大きく変動することは、畑地や林地の地下水が土地利用に大きく影響されることを示している。また、台風のような降雨強度の大きなイベントが発生すると短時間で大きな変動が現れることも観測された。「直列型」は、「並列型」より変動が小さかった。
硝酸態窒素の最高濃度は41.61mg/lと水質基準10mg/lの4倍以上であった。この値は、環境問題ばかりでなく、健康に対する影響を大きいといわざるをえない。富栄養化に大きな影響を持つ硝酸態窒素の汚染を防ぐためには、土地利用制限ばかりでなく土地の配置をどするかも重要な課題となってくることが本調査から明らかになった。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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