研究課題/領域番号 |
07760267
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用動物科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
大蔵 聡 京都大学, 霊長類研究所, 助手 (20263163)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 神経内分泌学 / 生殖機能 / 性腺刺激ホルモン放出ホルモン / 黄体形成ホルモン / 性ステロイドホルモン / ニホンザル |
研究概要 |
視床下部で合成される性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)は、正中隆起部において下垂体門脈血中に放出され、下垂体からの性腺刺激ホルモン分泌を調節することにより動物の性腺機能を制御している。本研究は、ニホンザル(Macaca fuscata)をモデル動物として用い、視床下部正中隆起部におけるパルス状のGnRH放出を制御する中枢機構を明らかにすることを目的として以下の実験を行った。 1.ニホンザルにおける性腺刺激ホルモンのパルス状分泌を明らかにするために、あらかじめ頚静脈内にシリコンカニューレを留置し、採血用ベストを着用させた成熟雌ニホンザルを用いて、無麻酔、無拘束下の連続頻回採血を行った。採血は秋から冬にかけての繁殖期に行い、性周期各相における黄体形成ホルモン(LH)のパルス状分泌の変動を調べた。その結果、月経出血の有無から推定した卵胞期では活発なパルス状LH分泌が観察されたのに対し、黄体期ではLHパルスの頻度および振幅が低く抑えられていた。このことは性周期の回帰に伴う性ステロイドホルモンの消長により、パルス状LH分泌が変化することを示す。本実験は現在も継続中であり、繁殖期の終了後に正確な性周期判定のための血中エストラジオールおよびプロジェステロン濃度の測定を行う。また今後は、卵巣除去-性ステロイド代償投与モデルにより性ステロイドによるLHパルスの調節について明らかにすることを考えている。 2.ニホンザルを用いた脳定位固定手術法の確立を目指して、ニホンザル視床下部神経核の位置関係を明らかにするために頭部を灌流固定した成熟雌ニホンザル脳を採取した。現在、連続凍結切片の作成および脳切片の染色を行い、組織学的に各視床下部神経核の同定を試みている。今後は、脳定位固定手術時あるいは組織学的検索時の指標となるニホンザル視床下部の詳細な脳地図の作成を行いたいと考えている。
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