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インターロイキン-2遺伝子導入マウスにおける神経病変の発症機構に関する実験的研究

研究課題

研究課題/領域番号 07760289
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 応用獣医学
研究機関北海道大学

研究代表者

木村 享史  北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 助手 (90261338)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1995年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワードインターロイキン-2 / トランスジェニックマウス / 小脳病変 / 皮膚病変 / 遺伝子発現
研究概要

ヒトIL-2ゲノムDNAを導入して作製したトランスジェニックマウス(hIL-2マウス)を解析し、以下の知見を得た。
1.hIL-2マウスの組織学的検索
9日令、5週令および12週令の雄マウスについて病理組織学的検索を行ったところ、小脳、皮膚に限局して病変が認められた。9日令の小脳では、クモ膜下腔にリンパ球、マクロファージ、好中球の集簇が認められた。5週令、12週令ではクモ膜下腔のリンパ球浸潤に加え脂肪顆粒細胞が小脳実質内に浸潤し、これに伴って小脳皮質の菲薄化、小脳小葉の縮小が認められた。9日令の皮膚には変化が認められなかったが、5週令、12週令の皮膚では、真皮における毛包および血管を中心としたリンパ球、マクロファージ浸潤ならびに毛包、皮脂腺の消失が生じていた(第120回日本獣医学会発表、1995年11月)。
2.hIL-2発現組織の同定
9日令、5週令、12週令のhIL-2マウスの前進諸臓器ならびに末梢血白血球からtotal RNAを抽出し、ヒトhIL-2を特異的に増幅するプライマーペアを用いてRT-PCRを行ったところ、9日令、5週令の小脳、皮膚12週令の皮膚、体表リンパ節に特異的に導入遺伝子の発現が確認された(第120回日本獣医学会発表、1995年11月)。
3.抗神経組織抗体の存在の有無の検討
C57BL/6マウス小脳ホモジネートをhIL-2マウス血清を抗体として用いたImmunoblottingによって解析したところ、hIL-2マウス血清中に抗神経組織抗体は検出されなかった。recombinantおよびnatural human IL-2を抗原としたELISA、Immunoblottingによって、hIL-2マウス血清中に抗ヒトhIL-2抗体は検出されなかった。
4.受身移入の成立の検討
hIL-2マウス血清IgGの同形マウスへの脳内接種によって、症状再現は認められなかった。
以上の結果から、hIL-2マウスにおいて認められた小脳病変、皮膚病変は、リンパ球およびマクロファージ浸潤を主体とする炎症性変化であると解された。また、小脳、皮膚における導入遺伝子発現が病変形成に直接的に関与していると考えられた。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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