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心筋カリウムチャネル内向き整流特性の分子機構

研究課題

研究課題/領域番号 07770037
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 生理学一般
研究機関佐賀医科大学

研究代表者

柳 圭子  佐賀医科大学, 医学部, 助手 (70265990)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードカリウムチャネル / 内向き整流カリウムチャネル / イオンチャネル / ポリアミン / マグネシウム / IRK1 / スペルミン
研究概要

本研究では心室筋の内向き整流Kチャネルでみられるチャネル開閉機構とマグネシウム(Mg)ブロックの二つの脱活性化機構を担う分子機構について、その機能を担う構造を特定することを目指した。方法としてはマウス心筋に発現するIRK1遺伝子及びその変異体を細胞株に発現させてチャネル機能を調べた。
1.IRK1チャネルの電気生理学的機能
IRK1遺伝子を導入した細胞の膜電流を記録すると、内向き整流性の電流電圧関係を示すチャネル電流が記録された。IRK1チャネルは細胞内の遊離Mgを除いても脱分極側でほとんど電流を流さず、過分極により電流は時間依存性に活性化された。これは心筋のチャネル同様、無機陽イオンブロックとは別の開閉機構によりチャネルが脱活性化されることを示す。細胞内の生理的に存在する種々のポリアミンを加えこの開閉機構に与える影響を調べたところ、4価の正電荷をもつスペルミンが開から閉への速度定数を増加させ開閉機構はスペルミンブロックを反映すると考えられた。3価のスペルミヂンや2価のプトレッシンは、Mg同様チャネルをブロックしたが、親和性がより低いため次第にスペルミンブロックへと置き換えられる事も見い出した。この現象は特に長い活動電位を有する心筋において重要である。
2.変異体チャネルによるチャネル構造の解明
推定上2番目の膜貫通部位に位置するアスパラギン酸(D172)の側鎖のもつ陰電荷の役割を調べるため、チャネル遺伝子に変異を加えた。側鎖に陰電荷をもつグルタミン酸に置換したチャネルでは、変異のないチャネルとの間に差を認めなかった。しかし陰電荷を持たないアスパラギンに置換したチャネルでは、ポリアミンとの親和性が低くなり、過分極によるブロックからの解放が瞬時に起きた。D172のもつ陰電荷はIRK1チャネルが複数種の分子と極めて異なる親和性を保つために重要な構造であることがわかった。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Keiko Ishihara: "The tetravalent organic cation spermine causes the gating of the IRK1 channel expressed in murine fibroblast cells" Journal of Physiology. (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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