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環境ストレスによる免疫抑制の脳内機序一神経細胞に対するサイトカインの作用

研究課題

研究課題/領域番号 07770047
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 環境生理学(含体力医学・栄養生理学)
研究機関九州大学

研究代表者

武 幸子  九州大学, 医学部, 助手 (80253425)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
800千円 (直接経費: 800千円)
1995年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワードIFNα / 視床下部内側視索前野 / スライスパッチ法 / グルタミン酸応答電流 / NMDA応答電流 / オピオイド受容体 / 活性化酸素 / グリア-神経連関
研究概要

研究目的:我々は免疫サイトカインの一つであり、脳内でも産生されるインターフェロンα(IFNα、50-200U)が視床下部内側索前野(MPO)に作用すると、脾臓交感神経系の活性化を介して、初期感染防御の主役であるナチュラルキラー細胞活性を抑制することを明らかにしてきた。本研究においては、ストレス・免疫系修飾の媒介機序としてのこの経路の全体像解明を目的とし、特にその脳内微細機序を明らかにすることを目的とした。
研究効果:生後10-20日のウイスター系ラットのMPOを含む厚さ120-150μmの脳薄切切片を作成し、スライスパッチ法により、MPOニューロンのホールセル電流を記録した。記録ニューロンから約100μmの位置に置いたガラス微小管内より100μMのグルタミン酸を圧力により微量投与すると内向き電流が誘発され、この電流はD-AP5によって大部分が抑制されることから、NMDA受容体を介した反応であることが判明した。
IFNα(100U/ml,2min)を潅流投与してみると、MPOニューロンのグルタミン酸電流およびNMDA電流は、IFNα投与開始5分以内におよそ50%まで減弱し、この抑制効果は1時間以上持続した。このNMDA電流抑制効果は、ナロキソン、サリチル酸、スーパーオキサイドディスムターゼ、L-ニトローω-アルギニンのいずれかをIFNαと同時投与することによりブロックされ、IFNαの替わりにDAGO、H_2O_2を潅流投与することで再現された。プロスタグランディンE2投与は効果が認められなかった。
以上より、IFNαのMPOに対する作用の少くとも一部は、エピオイド受容体、活性化酸素、一酸化窒素を介したNMDA応答電流の抑制を介して発現することが明かになった。さらにこの反応に対するグリア細胞の関与について、急性単離神経細胞、培養グリア細胞を用いて同様の実験を行うことにより検討中であり、グリア細胞の関与を示唆する所見を得つつある。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Take S.et al.: "Interferon-αacts at the preoptic hypothalamus to reduce naturla killer cytotoxicity in rats." American Jpumal of Physiology. 268. R1406-R1410 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] Katafuchi T.et al.: "Roles of cytokines in the neural-immune interactions:modulation of NMDA responses by IFNα." Neurobiology.(in press.).

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] Hori T.el at.: "The hypothalamo-sympathetic nervous system modulates peripheral acellular immunity" Neurobiology. (in press.).

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] Hori T.et al: "The autonomic nervous system as a communication channel between the brain and the immune system." Neuroimmunomodulation. (in press.).

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 武 幸子、堀 哲郎: "一般免疫機能測定「自律神経機能検査法第2版」" 光文堂(日本自律神経学会 編集), 414 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 武 幸子、堀 哲郎: "脳は免疫系を修飾する「脳と免疫」" 共立出版(木村 裕、堀 哲郎 編集), 195 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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