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ラットセリンアミノ転移酵素遺伝子の下流側TATA-lessプロモータの解析

研究課題

研究課題/領域番号 07770079
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 医化学一般
研究機関浜松医科大学

研究代表者

内田 千晴  浜松医科大学, 医学部, 助手 (60223567)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードセリン:ピルビン酸アミノ基転移酵素 / TATA-lessプロモータ / 転写因子
研究概要

ラット肝臓セリン:ピルビン酸アミノ基転移酵素(SPT)の単一遺伝子上には2つの転写開始部位がある。2つのうち3'下流側の方から合成されたmRNAの翻訳産物はピルオキシソームに局在する(SPTp)。下流側転写開始部位近辺にはTATA-box,CAAT-box,GC-box等の基本プロモータ配列がなく,しかも既に報告されているTATA-less遺伝子群のプロモータ配列ともホモロジーがない。SPTp mRNA合成を支配するプロモータ領域に関して次の実験結果が得られた。
1)上流側転写開始部位を+1とすると下流側転写開始部位は+65となる。Luciferase遺伝子をリポーター遺伝子としてHepG2細胞の系においてプロモータ領域を検索した結果,+63G→A,+67A→Tの変異により下流側からの転写活性が数分の1に低下する傾向が示された。
2)ラット肝臓からの核抽出液および,肝癌細胞HepG2の核抽出液を用いてゲルシフト解析を行った。+21〜+89,+21〜75および+36〜+89の遺伝子断片をプローブとして用いたとき,特異的に形成されるシフトバンドが観察された。このシフトパターンはどのプローブを使ったときでも同じであった。
3)+21〜+36の遺伝子断片は,+21〜+89あるいは+21〜75プローブと核抽出液との複合体形成を阻害しなかった。
4)+21〜+89プローブと核抽出液との複合体形成は,次の遺伝子断片をプローブに対し300倍過剰量共存させても,ほとんど阻害されなかった:HIP1コンセンサス配列(いくつかのTATA配列を持たないハウスキーピング遺伝子のプロモータ領域に共通して存在する),およびCTF/NF1配列。+21〜+89の領域にはこれらに似た配列がある。また,予想通り,TATA配列によっても阻害を受けなかった。
5)2〜4の結果はラット肝臓の核抽出液,HepG2細胞核抽出液のどちらを用いても同様であった。
以上のことから,SPTp mRNAの合成には,少なくとも転写開始部位前後の数塩基配列が必要であること,これに関わる転写因子はHIP1,CTF/NF1,TBPではないことが明らかとなった。今後は,最近TATA-less遺伝子の発現調節に関与する転写因子として注目されているTFIII,USF等を考慮に入れながら,プロモータ配列の同定を進める予定である。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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