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アルツハイマー病βアミロイド線維重合の反応速度論的解析

研究課題

研究課題/領域番号 07770149
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 実験病理学
研究機関福井医科大学

研究代表者

内木 宏延  福井医科大学, 医学部, 助教授 (10227704)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードアルツハイマー病 / βアミロイド線維 / チオフラビンT / 分光蛍光定量法 / 一次反応速度論モデル
研究概要

我々は、蛍光色素チオフラビンTを用いた分光蛍光定量法(Naiki et al.Anal.Biochem.177,244-249,1989)を応用し、βアミロイド線維定量法を確立した。
(a)合成アミロイドβ/A4蛋白質(β1-40,400μM)をpH7.5,37℃で3日間インキュベートし、βアミロイド線維(f(1-40))を作成した。電子顕微鏡を用いた形態学的観察により、典型的アミロイド線維を確認した。
(b)f(1-40)に結合したチオフラビンTの極大励起・蛍光波長は、各々446nm,490nmであった。
(c)チオフラビンT蛍光強度は溶液のpHに依存し、pH8.5付近で極大となった。
(d)10μg/mlのf(1-40)に対しチオフラビンT濃度を変化させ、蛍光強度の変化からScatchard plotを作成した。Kd値は約860nMであった。
(e)5μMのチオフラビンTに対しf(1-40)濃度を変化させた場合、蛍光強度は直線的に変化し、これよりf(1-40)定量のための標準曲線を作成した。
次に我々はその方法を応用し、f(1-40)の形成機構を反応速度論的に解析した。
(a)f(1-40)を超音波破砕後、β1-40と37度でインキュベートし、f(1-40)の伸長を、電顕を用いた形態的観察、及び分光蛍光法によりモニターした。
(b)反応会誌1時間後の電顕観察により、アミロイド線維長の増加を認めた。
(c)反応開始後蛍光はラグタイム無く増加し、やがて平衡に達した。反応開始後10分間は蛍光は直線的に増加した。従って反応開始10分後の蛍光量増加を重合初速度と見なし、以下の解析を行った。
(d)重合初速度はpH7.5付近で極大となり、15度から45度の間で反応温度に大きく依存した。
(e)見かけの伸長初速度は、f(1-40)の数濃度が一定の場合,重合速度Kon x[C]と脱重合速度Koffの和として表された(Kon、Koff:重合、脱重合の速度常数、[C]:β1-40濃度)。
以上より、f(1-40)の伸長は、一次の速度論、つまり既に存在する線維の端に、β1-40がstep by stepに結合し、立体構造を変化させることにより起こることを証明した。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Naiki,H.: "First-order kinetic model of Alzhemer's β-amyloid fibril extension in vitro." Laboratory Investigation. 74(in press). (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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