研究課題/領域番号 |
07770176
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
実験病理学
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研究機関 | (財)東京都神経科学総合研究所 |
研究代表者 |
水野 一也 (財)東京都神経科学総合研究所, 微生物学・免疫学部門, 主任研究員 (00219643)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | チロシンホスファターゼ / チロシンリン酸化 / 神経分化 / P19細胞 / MPTPδ / HCP |
研究概要 |
中枢神経系ではsrcファミリーチロシンキナーゼ(PTK)が発達段階特異的な発現を示すこと、いくつかの神経栄養因子受容体の細胞質内にPTKドメインが存在すること、srcファミリーPTKの活性を制御しているcskの遺伝子欠損マウスでは脳の初期発生に異常が認められることなどから、神経系の分化過程にチロシンリン酸化が関与していることが想定される。そこで、本研究の最終目的はチロシンリン酸化を介する中枢神経系の分化の制御機構をチロシンホスファターゼ(PTP)の側から解明することにおいている。本年度は、培養系で神経分化を再現する実験系としてマウス胚性癌細胞株であるP19を用いて、神経細胞分化の過程におけるPTPの役割を解析し、以下の結果を得た。(1)P19細胞は、レチノイン酸処理により細胞増殖が停止し、神経系へ分化することが知られている。この過程で、種々の細胞内蛋白のチロシンリン酸化状態の変化が認められ、特に約120kDaと60kDaの蛋白の一過性のリン酸化が顕著であった。また、分化誘導時にPTP阻害剤であるNa_3VO_4を添加することにより、神経分化が有意に抑制された。(2)分化の過程で、MPTPδおよび共通祖先遺伝子由来のPTP遺伝子と考えられるLAR、PTPσ遺伝子の発現がそれぞれ独立して変化することが明らかとなった。したがって、これらのPTP遺伝子が異なる発現調節を受けていることが示唆された。(3)分化の過程で発現が変化する他のPTPを同定したところ、造血系細胞特異的に発現する細胞質型PTPであるhematopoietic cell phosphatase(HCP)の発現が分化にともなって著明に減少していることが判明した。HCPは出生2週後位まで脳においても発現していた。現在、HCPの発現変化が増殖抑制、神経分化いずれに関わっているのか、脳内におけるHCP発現の局在などについて検討中である。 以上の結果を、平成7年度に開催された病理学会、癌学会、分子生物学会にて発表した。
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