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血清脂質レベルと成人病罹患に関する前向き疫学研究

研究課題

研究課題/領域番号 07770277
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 公衆衛生学・健康科学
研究機関名古屋大学

研究代表者

玉腰 暁子  名古屋大学, 医学部, 講師 (90236737)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード血清総コレステロール / 中性脂肪 / 高血圧 / 糖尿病 / 肝機能異常 / 罹患 / 前向き疫学調査 / 職域集団
研究概要

1990年に某自治体で全職員を対象に実施した健診受診者18,710名中、40歳以上54歳以下かつ血液検査で5項目以上を測定し、1994年の健診も受診した8306名を対象として検討を行った。血清脂質(総コレステロールと中性脂肪)ごとにその分布にしたがい、構成員を四分割し、血清脂質レベルと4年後の高血圧・糖尿病・肝機能異常との関連を性別にCoxの比例ハザードモデルを用いて年齢・喫煙状態で調整し検討した。高血圧罹患については1990年受診時に高血圧の既往・現病歴がなくかつ最高血圧160未満・最低血圧95未満であった7021名、糖尿病罹患については1990年受診時に糖尿病の既往・現病歴がなくかつ空腹時血糖値120未満であった7608名、肝機能異常罹患については1990年受診時に肝疾患の既往・現病歴がなくかつ血清GOT・GPT値がいずれも40IU/1未満であった7365名で観察した。高血圧罹患リスク:罹患の定義は1994年受診時に高血圧の既往・現病歴あり、あるいは最高血圧160以上または最低血圧95以上とし、489名が該当した。総コレステロール値との関連では第三四分位でもっとも罹患リスクが高く、第一四分位でもっとも低く、これは男では有意な関連であり女では有意でない。中性脂肪では第四四分位でもっともリスクが高く第一四分位を1.0としたとき男で2.04、女で3.16でいずれも有意である。糖尿病罹患リスク:罹患の定義は1994年受診時に糖尿病の既往・現病歴あり、あるいは空腹時血糖値120以上とし、306名が該当した。総コレステロール値が高くなるほど罹患リスクは上昇し、第一四分位を1.0としたとき第四四分位の男で2.41、女で3.33といずれも有意である。中性脂肪でも同様に値が高くなるほどリスクは上昇し第四四分位でもっとも高く、そのリスクは男で2.77、女で10.44である(いずれも有意)。肝機能異常罹患リスク:1994年受診時に肝疾患の既往・現病歴あり、あるいは血清GOT・GPT値のいずれかが40IU/1以上のものを罹患者とし、464名が該当した。総コレステロール値とは、女で値が上がるほどリスクが上昇する正の関連を認めたが、男では関連を認めなかった。中性脂肪は男女とも値が上昇するほどリスクが上昇し、第四四分位では第一四分位にくらべ男で3.48、女で2.92(いずれも有意)倍のリスクであった。今回の検討では特に中性脂肪と高血圧・糖尿病・肝機能異常との関連を認めた。これらの異常はいずれも成人病と強く結び付いており、中性脂肪値適正化あるいは異常者に対するきめ細かなフォローアップ体制の重要性を示唆する結果と考えられる。また、今回の検討では罹患時期を把握できなかったが、今後詳細な検討により罹患時期をも考慮にいれた解析が必要であろう。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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