研究課題/領域番号 |
07770294
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
公衆衛生学・健康科学
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
原野 悟 日本大学, 医学部, 助手 (80256867)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 健康増進 / メンタルヘルス / ストレス / 休養 / 余暇 |
研究概要 |
職域および地域の計526名を対象に、われわれが開発した32問よりなるストレスチェックリストと18問よりなる休養に関する質問票を実施した。ストレスチェックリストは回答をスコア化し、精神的および身体的ストレス度、ストレス対処能力、さらに因子分析で得られた8軸の傾向因子について評価した。休養に関する質問の回答も同様にスコア化し、因子分析により主因子を解析した。因子分析の結果より5因子が抽出され、それぞれ、時間、生活・環境、活動、リラクセーション、ストレスの気づきを表すものと考えられた。得られた因子とストレスの評価との間はMann-WhitneyのU検定で、ストレスへの関心、自覚、休養欲求についての質問とストレスの評価および因子との関係はKruskal-Wallis検定ならびに一元配置分散分析で有意差を確認した。(p<0.01)。 この結果、うつ傾向では気づき以外、身体症状では活動とリラクセーション、過労傾向と神経症傾向では全因子、タイプA行動とNegative Copingでは生活・環境以外、Social Supportは生活・環境と、Alexythymia傾向はリラクセーションと関連がありストレスの傾向ごとに指導の際に主眼となる休養の内容が異なっていることがわかった。休養の欲求はストレス対処能力に関係なく、休養時間やリラクセーション、気づきと関連がある。身体的ストレスのある者はストレスへの関心が低く、気づきを高めて関心を持たせることが必要になる。休養時間とリラクセーションはSocial Supportと関連があるが、休養の欲求により強い相関があり、周囲の支援を強化するよりも個人個人の問題として解決すべきであると考えられる。回答の矛盾を調べる信頼性尺度は気づきを除く休養の因子と関連があるが、この尺度が高い者はまだストレスを自己の問題として受けとめていない段階と考えられ、ストレスへの気づきを高めていく指導が必要となる。
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