• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

ヘモグロビンの酸素親和性に及ぼすメタンフェタミンの影響に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07770320
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 法医学
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

井上 博之  名古屋市立大学, 医学部, 助手 (40159992)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードヘモグロビン / メタンフェタミン / 毒性学
研究概要

メタンフェタミン(MAP)とヘモグロビン(Hb)との相互作用を明らかにするべく以下の実験を行った.
Wistar系雄性Rat(210-290g)にMAPを腹腔内投与(塩酸塩として25mg/kg)し,1,2,4及び8時間(各群3匹)後にエーテル麻酔下で採血,失血死させた.全血の一部から血漿試料を得た.また全血の一部から常法により溶血液を作製し,エタノール沈殿法によりHb試料を得た.各試料から液-液抽出法によりMAPを抽出し,トリフルオロアセチル化後,ガスクロマトグラフィー/質量分析法(GC/MS)で定性及び定量を行った.
まず全血及び血漿試料中のMAP濃度を測定した結果,以下の知見を得た.MAPはラット腹腔内から速やかに吸収され,投与1時間後の全血及び血漿中で観察期間中最高値を示し,以後急速に減少することが示された.また各経過時間における全血と血漿試料中のMAP濃度を比較したところ、全経過時間において両者に有意な差は認められなかった.すなわち血漿中のみならず血球内にもMAPはほぼ同程度に分布することが示された.
次にHb試料の一部を1M NaOH(最終濃度)下で2時間,室温にて加水分解し,HClにて中和後,同様の方法でMAPを抽出,分析した.投与1時間後ではMAPはほとんど検出されなかったが(平均値としてMAP2.1ng/gHb),2時間後では濃度増加が認められ(同18.0ng/g),4時間後で最高値に達した(同34.0ng/g).投与8時間後では低下し,10.2ng/gとなった.以上の結果より,体内に摂取されたMAPの一部は血液中でHbと結合した状態で存在することが示された.またその反応は比較的緩やかに進行し,腹腔内単回投与後,血液中MAP濃度が既に減少期にある4時間後に最高値を示した.今後MAPが結合したHbの諸性質,特に酸素平衡機能への影響について解析を進め,覚醒剤中毒死の発症機序解明に役立てたいと考えている.

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書

URL: 

公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi