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覚醒剤及び有機溶剤中毒における脳組織の免疫組織化学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 07770327
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 法医学
研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

北村 修  東京慈恵会医科大学, 医学部・法医学, 助手 (70266609)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード覚醒剤 / 有機溶剤 / 神経細胞 / アストロサイト / 細胞骨格蛋白 / 神経栄養因子
研究概要

覚醒剤中毒例の脳において、ヘマトキシリン-エオジン(HE)染色及びルクソ-ルファーストブルー(LFB)染色では神経細胞に虚血性変化等の明らかな形態学的変化を認めなかった。しかし、免疫組織化学的染色において、微小管関連蛋白2(MAP-2)に対する抗体を用いたところ、神経細胞の細胞質内に断片化して存在し、神経細胞外にも断片化したMAP-2陽性像が認められた。さらにアストロサイトの変化についてグリア線維性酸性蛋白(GFAP)に対する抗体を用いて観察したところ、細胞質及び突起が肥大したアストロサイトが増生しているのが認められた。しかし、これらのアストロサイトについてビメンチン、さらに酸性及び塩基性線維芽細胞成長因子(a-FGF、b-FGF)に対する抗体を用いて観察したところ明らかな陽性像は認められなかった。
有機溶剤中毒例の脳については、HE染色及びLFB染色では神経細胞に虚血性変化等の明らかな形態学的変化を認めなかった。MAP-2に局在ついて観察したところ、神経細胞には殆んど陽性像は認められなかった。GFAPに対する抗体を用いたところ、海馬のCA3-4領域において、少数ながら反応性アストロサイトが観察され、これらはビメンチン、a-FGF及びb-FGF陽性像は認められなかった。
以上のことから、覚醒剤中毒及び有機溶剤中毒の脳組織のおいて、神経細胞の細胞骨格蛋白、アストロサイトの形態及び増生について特徴的な神経病理学的変化を認めた。従って、免疫組織化学的手法を用いて覚醒剤中毒及び有機溶剤中毒の法医病理学的診断は有用であると考える。今後は、神経細胞の障害及びグリア細胞の反応のメカニズムを検討するために、熱ショック蛋白質、癌遺伝子酸性蛋白についても検討を行いたいと考える。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書

URL: 

公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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