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ヘリコバクターピロリ由来モノクロラミンの胃粘膜細胞傷害機序

研究課題

研究課題/領域番号 07770379
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 消化器内科学
研究機関独協医科大学

研究代表者

山口 典久  獨協医科大学, 医学部, 助手 (90245126)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
600千円 (直接経費: 600千円)
1995年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
キーワードヘリコバクターピロリ / 胃粘膜細胞培養 / 細胞傷害 / 活性酸素 / モノクロラミン / グルタチオン
研究概要

本研究の目的は、Helicoobacter pylori (HP)の感染による活動性慢性胃炎、消化性潰瘍の発生機序の一端を明らかにすることである。HPと好中球の相互作用による胃粘膜細胞傷害においては、好中球由来の過酸化水素(H_2O_2)、次亜塩素酸(HOCl)およびHPのウレアーゼ活性に由来するアンモニア(NH_3)との反応物質であるモノクロラミン(NH_2Cl)の細胞傷害性が注目されるが、このうち最も傷害性の強いとされるNH_2Clの胃粘膜細胞傷害の機序をH_2O_2と比較検討した。また、NH_2Clに対する防御機構として細胞内グルタチオン(GSH)酸化還元系の役割および細胞内鉄イオンの触媒作用としての意義を検討した。In vitroのラット胃粘膜細胞を用い、細胞傷害性は^<51>Cr遊離試験により判定した。1, NH_2ClおよびH_2O_2による^<51>Cr遊離は、経時的(0-5hours)および濃度(0-1mM)依存性に増加し,H_2O_2に比しNH_2Clの細胞傷害性はより顕著であった。2, NH_2ClおよびH_2O_2による^<51>Cr遊離は、細胞を外因性GSH (10mM)により前処理することにより抑制された。3, NH_2Clによる^<51>Cr遊離はdiethylmaleateの投与により還元型GSHを枯渇させることによって有意に増加した。4, Fe^<3+>あるいはFe^<2+>のキレート剤であるdeferoxamine (DEF), phenanthroline (PHE)により、H_2O_2による傷害は有意に抑制されたが、NH_2Clの細胞傷害は影響されなかった。これらの成績より(1) H_2O_2に比しNH_2Clの胃粘膜細胞傷害性は強い。(2) NH_2Clに対し細胞内GSH酸化還元系は防御的に作用する。(3) NH_2Clの細胞傷害はH_2O_2と異なり細胞内鉄イオンの触媒作用を介さずに引き起こされると考えられる(Gastroenterology投稿中)。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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