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クローン病類似大腸炎モデルの作製と_<rs>CD4による新たな治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 07770384
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 消化器内科学
研究機関慶応義塾大学

研究代表者

井上 詠  慶應義塾大学, 医学部, 助手 (00232546)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1995年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワードクローン病 / 大腸炎モデル / TNB / 抗CD4抗体 / _<rs>CD4
研究概要

クローン病は原因不明の炎症性腸疾患で、日本において最近患者数が急増しており,新しい治療法の開発は急務といえる。近年、クローン病におけるCD4陽性細胞の重要性が注目されており、炎症の中心を担うCD4陽性T細胞を念頭においたクローン病の実験モデルの作製は病因を解明する糸口となり,新しい治療法の開発に必須のものである。本年度の研究では、マウスにTNB-BSAをCFAとともに皮下免疫し(計2回)、TNBに対する抗体価の上昇を確認した。TNB10mgの注腸で組織学的な炎症所見が認められ、20mgまで増量すると、ほぼ全てのマウスで下痢を伴う全身的な消耗を来たした。これらのマウスの大腸では、ヒトクローン病に類似する、全層にわたる著明な炎症性細胞浸潤とびらんの形成を非連続的に認め、炎症は2週間以上持続し慢性炎症と考えられた(TNB免疫大腸モデル)。TNB免疫大腸炎群において浸潤リンパ球の表面抗原を酵素抗体法にて検討すると、CD4陽性細胞が優位であった。大腸LPLの細胞表面抗原の変化をflow cytometryにより検討したところ、TNB免疫大腸炎症群でCD45RBの発現に変動が認められ、CD45RB^<low>が増加し、CD45RB^<high>が減少していた。さらに大腸粘膜よりRNAを抽出し、PCR法によりIFN-γ,TNF-αのmRNAの発現が増加していることを確認した。以上よりTNB免疫大腸炎モデルではTh1 typeのCD4細胞が炎症形成に関与していることが示唆された。そこで、注腸後2日目に抗CD4抗体0.2mgを腹腔内投与することによる炎症抑制効果につき検討した。非投与群では6匹4匹が死亡したのに対し、抗CD4抗体投与群では死亡は6匹中1匹のみであり組織学的にも炎症は軽微であった。大腸LPLでは、抗CD4抗体投与群においてCD45RB^<high>が完全に消失しており、腸管粘膜局所におけるIFN-γ,TNF-αのmRNAの発現は減少していた。現在、同モデルにおいてrecombinant soluble CD4投与による炎症抑制効果を検討中であり、将来的にヒトのクローン病に対して臨床応用できるかを追求したい。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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