研究課題/領域番号 |
07770390
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
大川 康彦 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (00233049)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 慢性C型肝炎 / インターフェロン / IL-10 / IL-1ra |
研究概要 |
慢性C型肝炎におけるサイトカインの動態とそのインターフェロン治療による変化について検討し、以下の新たな知見が得られた。尚、検討には経過観察中に採血が必要と思われた際に得た血清の一部を用いたが、その際に採取した血清の一部を本検討に用いることを患者さんに説明し承諾を得た。 1.インターフェロン治療中の慢性C型肝炎症例の血中抗炎症性サイトカイン、炎症性サイトカインの経時的変動 インターフェロン治療中の慢性C型肝炎症例の炎症性サイトカイン(IL-1、IL-6、IL-8、TNF)、抗炎症性サイトカイン(IL-1ra、IL-10、IL-4、sTNFR)の血中濃度を経時的に測定し、有効群と無効群で各サイトカインの経時的変動や差異があるか、炎症性サイトカイン群と抗炎症性サイトカイン群の相対的変動に差異があるかを検討した結果、無効群では有効群に比し治療開始前のIL-1ra、IL-10値が有意に高値を示し、特にIL-1ra値は無効群で治療開始2週後に有意の上昇することが明らかとなった。またIL-1ra、IL-10値はウイルス量やゲノタイプ等の背景因子とは関連がないことが明らかとなった。 2.慢性C型肝炎血中に含まれるC3d結合免疫複合体のIL-1ra、IL-10産生増強作用の解析 慢性C型肝炎症例ではC3d結合免疫複合体が高値を示すことが知られているが、IL-1ra、IL-10の産生は免疫複合体刺激により増強するため、血清IL-1ra、IL-10と血中C3d結合免疫複合体との関連を検討したが、有意な相関はみられなかった。現在、慢性C型肝炎症例の末梢血単球を分離後に種々の濃度のC3d結合免疫複合体を含有する慢性C型肝炎症例血清を添加培養し、培養上清中のIL-1ra、IL-10濃度を測定し産生増強作用を解析中である。
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