• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

肺癌において発現するシステインプロテアーゼのもつ意義-その浸潤転移における役割-

研究課題

研究課題/領域番号 07770413
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 呼吸器内科学
研究機関北海道大学

研究代表者

小倉 滋明  北海道大学, 医学部・附属病院, 助手 (60250445)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード肺癌 / 予後因子 / カテプシンB / カテプシンL / シスタチンA / シスタチンB / シスタチンC
研究概要

以前にカテプシンBを検討した手術後5年以上の経過をおえた非小細胞肺癌120例を対象にカテプシンD及びLを免疫組織学的に染色し,その発現の程度とリンパ節転移・予後との関連を検討した.カテプシンLに関しては発現の多い群においてリンパ節転移が多く,予後も有意に悪かった(P<0.05).カテプシンDに関しては一定の傾向がなかった.しかし,カテプシンB及びL,組織型,病期,性別,年齢の因子でのCox hazerd modelによる多変量解析を行ったところ,カテプシンBと病期が独立した予後因子として残り,カテプシンLについてはBの影響が強く独立した予後因子とはならなかった.次に,とくに術後再発が多い肺腺癌を対象にして,カテプシンBを調べた症例について同一標本を使いシステインプロテアーゼインヒビターであるシスタチンA・B・Cの発現を免疫組織学的に検討した.シスタチンA・B・Cはどれも単独では有意な予後因子にはならなかったが,シスタチンBについては,予後が良好であるカテプシンBの発現の弱い群においてシスタチンBの発現が弱い群が術後再発が多く,予後が有意に不良であった(P<0.05).
最近,周囲組織への癌の浸潤に際しては種々のプロテアーゼとそのインヒビターの不均衡が関与しているといわれている.今回の結果より考えられることは,肺癌においてはシステインプロテアーゼとそのインヒビターの中ではカテプシンBの発現の多寡がもっとも強力な予後因子であり,インヒビターはそれ単独では予後を左右しない.しかし,本来予後が良好であるカテプシンBの発現の弱い群において予後不良の症例の多くはそのインヒビターであるシスタチンBの低下と関係している症例が多く,カテプシンBの発現が低い時にそのインヒビターの存在が問題となる可能性が示唆された.

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書

URL: 

公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi