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慢性咳嗽の病態における下気道炎症の関与

研究課題

研究課題/領域番号 07770421
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 呼吸器内科学
研究機関京都大学

研究代表者

新實 彰男  京都大学, 胸部疾患研究所, 助手 (30252513)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1995年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード慢性咳嗽 / 咳喘息 / 気道炎症 / 好酸球 / カプサイシン / 気管支肺胞洗浄 / 気管支粘膜生検 / 血清ECP値
研究概要

1.喘鳴を伴う典型的喘息、咳嗽のみを訴える咳喘息、および非喘息性慢性咳嗽症例において、気管支肺胞洗浄(BAL)所見、気管支生検所見、血清ECP値を検討した。その結果、1)典型的喘息及び咳喘息では、BAL液の好酸球比率、気管支組織の好酸球数が健常対照群に比し有意に高値であった(典型的喘息と咳喘息の間には有意差なし)。非喘息性慢性咳嗽では、好酸球の比率・数は少なく対照群と差がなかったが、BAL液、組織のリンパ球増多を認めた。2)気道の好酸球性炎症を反映するとされる血清ECP値は、典型的喘息、咳喘息では対照群に比し有意に高値であった(典型的喘息、咳喘息の間には有意差なし)。非喘息性慢性咳嗽では健常者と有意差を認めなかった。3)気管支基底膜の厚さは、典型的喘息、咳喘息、非喘息性慢性咳嗽のいずれにおいても対照群に比し有意に増加していた。以上より、咳喘息では典型的喘息と同等の好酸球性炎症を認めること、非喘息性慢性咳嗽においても気道炎症が存在するが好酸球の関与は否定的であること、が示された。
2.症状により3群に分類(喘鳴のみ、喘鳴と咳嗽、咳嗽のみ)した喘息患者と、非喘息性慢性咳嗽患者でカプサイシン咳受容体感受性を検討した。その結果、1)咳受容体感受性は、非喘息性慢性咳嗽患者では健常対照者に比し有意に亢進していたが、喘息の3群と健常者の比較、喘息の3群間での比較では有意差を認めなかった。2)喘息患者および全症例での検討で、カプサイシン咳受容体感受性とメサコリン気道過敏性の間に有意な相関を認めなかった。以上より、非喘息性慢性咳嗽患者ではカプサイシン咳受容体感受性が亢進していること、喘息患者ではその亢進は認めずまた喘息患者における咳嗽症状の発現には咳受容体感受性の関与は否定的であること、カプサイシン咳受容体感受性とメサコリン気道過敏性は独立して存在すること、が示された。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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