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ポジトロンCTを用いた歩行の中枢調節域における加齢変化の研究

研究課題

研究課題/領域番号 07770486
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 神経内科学
研究機関(財)東京都老人総合研究所

研究代表者

石井 賢二  (財)東京都老人総合研究所, ポジトロン医学研究部門, 助手 (10231135)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードポジトロンCT / 脳糖代謝 / 歩行 / 小脳虫部 / 加齢変化 / FDG
研究概要

【目的】2足直立歩行は有節言語と共にヒトに特有な現象である。しかし、その中枢機構に関してはこれまでほとんど知られていない。我々は、非侵襲的に局所脳機能を測定することができる診断技術であるポジトロンCT(PET)を用いて、歩行時の脳機能を評価する方法の開発してきた。本研究では、これまで健康若年成人を対象として確立した方法を健康中高齢者に適応し、歩行時脳機能の加齢による変化について検討した。
【対象】22歳から88歳までの健康正常人12名を対象とした。被検者に対する説明、承諾の手続きおよび検査の内容は本研究所倫理委員会に申請し、承認された検査プロトコールに従った。
【方法】1例につき歩行時と安静時の2回の^<18>F-fluorodeoxyglucose(FDG)とポジトロンCTを用いた局所脳糖代謝の測定を施行し、歩行によって賦活される脳の部位とその程度について評価した。それぞれFDG注射後約30分間トレッドミル歩行を行うか、または安静仰臥位を保持し、その後ポジトロンCTカメラで撮影を行った。データは当施設のコンピュータシステム(CONVEX-INDY)で解析した。同一被検者の2回の画像は、コンピュータ上で3次元的に重ね合わせ、同一部位を正確に比較できるようにした上で、全脳の放射能を標準化し、条件の違いによる脳局所機能変化を比較した。脳の各部位に関心領域を設定し、安静時と歩行時の局所脳機能の変化を計測し、さらにその加齢による変化について検討した。
【結果および考察】小脳虫部が歩行により有意に賦活された。個々の例でも歩行時に上部小脳虫部の賦活が確認された。小脳虫部における歩行時の賦活立は、若中年者(60歳未満、N=7、年齢31±9・4)で38%、高齢者(60歳以上、n=5、年齢76±10・6)で27%であり、また、年齢と小脳虫部の賦活立の間には負の相関(r=0.726)がみられた。高齢者における歩行能力低下には、小脳機能の低下も寄与していると考えられた。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Kenji Ishii et al.: "Human Brain Function in Bipedal Gait Studied with PET" Society for Neuroscience Abstracts. 20. 1747 (1994)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] Kenji Ishii et al.: "Brain Function in Bipedal Gait: A PET study" Human Brain Mapping. Sup1. 321 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 三品稚洋ほか: "失調性歩行の局所脳糖代謝-オリーブ橋小脳萎縮症患者におけるFDG-PET賦活検査" 臨床神経学. 31. 1199-1203 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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