研究課題/領域番号 |
07770536
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
木下 知子 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (00216798)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | calcium / myocardial stunning / contractility / cardiac myocyte |
研究概要 |
目的:Stunning心筋の細胞単離を試み、細胞内Ca^<2+>動態(Ca^<2+>transient)を観察、control細胞と比較した。さらにCa^<2+>sensitizer(Pimobendan)の効果を検討した。方法:1)心筋細胞の単離。ラット摘出心を好気的条件のランゲンドルフ法にて、低Ca緩衝液、コラゲナーゼ等で順次灌流後、左室を細切し、酵素溶液にてincubate、濾過法にて心筋細胞浮遊液を得、control細胞とした。2)stunning細胞の作成。ラット摘出心をランゲンドルフ法にて10分間のglobal ischemiaを誘発し、その後同様の方法で心筋細胞を単離した。3)細胞内Ca^<2+>濃度のモニター。Ca^<2+>感受性蛍光指示薬としてFura-2/AMを用いた。心筋細胞は色素負荷後、顕微鏡ステージ上のchamberに置きTyrode溶液にて灌流。340nm/380nmのXe励起光による500nmの蛍光強度比を、光電子増倍管にて測定した。chamber全体に0.5Hzの電気的刺激を加え、細胞を拍動させCa^<2+>transientを得た。4)細胞の収縮性は光学的方法(edge-detection system)によりモニターした。結果:1)stunning細胞の収縮振幅はcontrol細胞より小さい傾向がみられた。2)stunning細胞ではcontrol細胞と比較して、resting[Ca^<2+>]iレベルの上昇がみられた。3)Ca^<2+>transientの振幅はstunning,control細胞間に有意差は認められなかった。4)10^<-6>M Pimobendan添加により、control細胞、Stunning細胞ともにCa^<2+>transientの振幅は影響を受けなかったが収縮振幅は増大した。結論:Ca^<2+>sensitizerは心筋細胞のCa^<2+>感受性を亢進させ、stunningをも軽減させる可能性をもつことが示唆された。
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