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細胞生物学的方法を用いた未熟児の脳室周囲転化症の病態に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07770561
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 小児科学
研究機関東京大学

研究代表者

岡 明  東京大学, 医学部(病), 助手 (00251273)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1995年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード未熟児 / 脳障害 / オリゴデンドロサイト / 活性酸素
研究概要

(目的) 新生仔ラット大脳半球より初代培養したオリゴデンドロサイトを用いて以下の点を明らかにしてきた。(1)培養オリゴデンドロサイトはグルタミン酸を細胞内に取り込む輸送系を有している。(2)グルタミン酸を取り込むと同時に、グルタチオン産生に不可欠なシスタインを放出するため、結果的にグルタチオン欠乏の状態となる。(3)最終的に、グルタミン酸はオリゴデンドロサイトに酸化障害をもたらす。
(方法) 今回われわれは、さらにその機序を明らかにするために、(1)細胞内の活性酸素種の組織染色による同定、(2)各種の抗酸化物質をグルタミン酸と共に負荷し、細胞障害性に対する影響を観察した。
(結果1) NBTによる染色ではsuperoxideの細胞内の蓄積は認められなかった。これに対し2'7'-dichlorofluoresceine diacetateを用いた方法では、グルタミン酸を負荷された細胞内に過酸化水素が蓄積する事が示された。(結果2) superoxideの分解酵素であるsuperoxide dismutase並びに過酸化水素の分解酵素であるCatalaseは、単独あるいは組み合わせて用いても、グルタミン酸による細胞障害は認められた。(結果3) Hydroxyl radicalのScavengerであるMannitol、Thiourea、Benzoateはグルタミン酸による細胞障害を抑制した。(結果4) 鉄のキレートであるDesferalおよびdiethylenetriaminepentaacetic acidはやはりグルタミン酸による細胞障害を抑制した。
(結論および考察) グルタミン酸によって細胞内に過酸化水素が蓄積されるが、実際の細胞障害はむしろHydroxyl radicalによるものであった。このHydroxyl radicalは過酸化水素よりイオン鉄の存在下にてFenton反応を介して産生されるもので、イオン鉄のキレート剤によって細胞障害の抑制が認められた。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 岡 明,久保田 雅也,金 鏡楽,榊原 洋一: "グルタミン酸のオリゴデンドロサイトに対する毒性(第2報)一分化との関連" 脳と発達. 27. 5323- (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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