研究課題/領域番号 |
07770631
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 大阪府立母子保健総合医療センター・研究所 |
研究代表者 |
中島 滋郎 大阪府立母子保健総合医療センター研究所, 環境影響部門, 研究員 (30270771)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1995年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | ビタミンD / ビタミンD受容体 / カゼインキナーゼII / 蛋白リン酸化 / 転写調節 |
研究概要 |
本研究では、ヒトビタミンD受容体(VDR)に対するリン酸化の影響を検討する目的で当初の計画に従い実験を行い、以下の結果を得た。 (1)ヒトVDRのcasein kinaseIIによるリン酸化部位であるserine-208を含むペプタイドを合成し、家兎に免疫し抗血清を得た。ヒトVDR発現ベクターを導入したCOS-7細胞よりVDRを多量に含むサンプルを調整し、上記の抗血清を用いてウエスタンブロットを行った。しかしながら、VDRに特異的なバンドは検出されなかった。そこで、合成ペプチドを使ったアフィニティーカラムを用いてこの抗血清を部分純化し、同様の検討を行ったが、特異的バンドは得られなかった。 (2)大腸菌発現ベクターpET11dにヒトVDRcDNAを組み込み、大腸菌株BL21(DE3)pLysSを用いてVDR蛋白を大量発現させ、さらにhistidine tagを利用したアフィニティーカラムを用いて純化した正常ヒトVDR蛋白を得ることに成功した。 (3)PCR法を用いた点変異導入により、serine208をglycineに置換した変異VDR発現ベクターpSG5-hVDR-S208Gを作製した。 今後、(2)および(3)で得られた発現ベクターを用いて正常および変異VDRを哺乳類細胞あるいは大腸菌で発現させ、(1)で得られた抗血清についてさらに検討する。 (4)また、cAMP-PKA系によるリン酸化のVDRを介したビタミンDの作用に及ぼす影響を調べる目的で、ビタミンD応答領域を含んだルシフェラーゼレポーター遺伝子pGV-P2-(DR3)_2を作製し、HeLa細胞でヒトVDRと共に発現させ、8-bromo-cAMPの効果を検討した結果、ビタミンD作用に対する抑制効果が認められた。今後この効果がVDRに対する直接効果かあるいは他の蛋白のリン酸化を介するものかさらに検討する。
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