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免疫電顕法によるケラトヒアリン顆粒の多様な形態と機能の解析

研究課題

研究課題/領域番号 07770635
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 皮膚科学
研究機関旭川医科大学

研究代表者

山本 明美  旭川医科大学, 医学部・皮膚科, 講師 (30241441)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1995年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワードケラトヒアリン顆粒 / 表皮細胞 / 角化細胞 / 免疫電顕 / 辺縁帯 / フィラグリン / ロリクリン / インボルクリン
研究概要

ヒト正常皮膚、および尋常性乾癬・水疱型先天性魚鱗癬様紅皮症においてケラトヒアリン顆粒構成蛋白であるフィラグリン、ロリクリンの局在を他の角化関連蛋白とともに免疫電顕法により明らかにした。これにより角化異常症におけるケラトヒアリン顆粒の形態と含有物質の変化の意義を検討した。
正常表皮ではケラトヒアリン顆粒はおもにフィラグリン前駆体であるプロフィラグリンから構成されており、ロリクリン陽性の顆粒は包皮をのぞき極めて稀であることがわかった。角質細胞ではフィラグリンはケラチン線維間に彌慢性に分布し、ロリクリンは辺縁帯に一致して局在した。他の辺緑帯前駆体蛋白であるインボルクリンは初期の辺縁帯にのみ陽性であった。新生仔マウスではロリクリン含有ケラトヒアリン顆粒が豊富であるのと対照的であり、ケラトヒアリン顆粒の成分に種差、部位差があることがわかった。
尋常性乾癬の皮疹部表皮ではケラトヒアリン顆粒は消失ないし形態的異常を示し、プロフィラグリンとロリクリンの発現は低下していた。これに対してインボルクリンの発現は表皮中層からみられ、角質辺縁帯はインボルクリンに強い陽性反応を示した。乾癬において観察される異常なケラトヒアリン顆粒の出現と菲薄な辺縁帯の形成を特徴とする角化異常は、プロフィラグリン、ロリクリンの発現低下と、早期のインボルクリン主体の辺縁帯形成による角化過程の頓挫としてとらえられると考えた。
水疱型先天性魚鱗癬様紅皮症では滴状のフィラグリン陽性ケラトヒアリン顆粒に加え、トリコヒアリン陽性顆粒が観察された。ロリクリンは顆粒としては観察されなかったがケラチンの異常凝集塊上に反応が見られた点が特徴的であった。本症の1次的な異常であるケラチンの分子異常により、これとフラグリン、ロリクリンとの反応パターンが変化したと考えた。また、トリコヒアリンの異所性発現は表皮過増殖との関連が示唆された。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] A.Ishida-Yamamoto: "Altered distribution of keratinization markers in epidemolytic hyperkeratosis" Archives of Dermatological Research. 287. 705-711 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] Akemi Ishida-Yamamoto: "Immunoelectron microscopic analysis of cornified cell envelope formation if noraml and psoriatic epidermis" The Journal of Histochemistry and Cytochemistry. 44(in press). (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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