• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

皮膚炎症反応におけるペプチド性神経の役割

研究課題

研究課題/領域番号 07770669
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 皮膚科学
研究機関島根医科大学

研究代表者

柿添 栄一  島根医科大学, 医学部, 助手 (40252910)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード免疫組織化学 / 反射スペクトル法 / 血管拡張 / 血管透過性亢進 / サブスタンスP / カルシトニン遺伝子関連ペプチド / ヒスタミン / カプサイシン
研究概要

皮膚組織におけるペプチド性神経と肥満細胞の分布を解析し、皮膚炎症反応におけるそれらの生理学、薬理学的意義との関連を検討した。1.特異抗体を用いた免疫組織化学により無処置ラット皮膚組織にサブスタンスP(SP)、カルシトニン遺伝子関連ぺプチド(CGPR)を含む神経終末が観察された。VIPは染色されなかった。CGRPは主に表皮直下に分布していた。一方、SPは血管周囲に肥満細胞とともに分布し、ヒスタミン(HIS)を含有する肥満細胞との相互作用が形態学的に示唆された。^3H標識リガンドを用いた受容体解析法で濃度結合曲線が得られたが、非特異的結合が高く、さらに検討が必要である。2.ラット背部皮膚に炎症誘発物質を皮内注射し、血管拡張と血管透過性亢進作用を反射スペクトル法で測定した。HIS、カプサイシン、SP投与で用量依存性の反応がみられた。血管透過性亢進はより低用量でみられた。形態学的にはSP陽性神経や肥満細胞に投与の急性効果を認めなかった。CGRPは低用量で血管拡張作用を呈したが、血管透過性亢進作用は弱かった。3.カプサイシンの4日間塗布前処置により、HISによる炎症反応は有意に抑制された。この時、真皮上層で神経ぺプチドが枯渇しており、HISとぺプチドとの相互作用が示唆された。4.HIS皮内注射による透過性亢進はジフェンヒドラミン(DPH)、シメチジンに加え、[D-Pro^2,D-Trp^<7,9>]-SPで抑制された。SPの作用は[D-Pro^2,D-Trp^<7,9>]-SPに加え、DPHで抑制された。以上より皮膚血管透過性の調節にはSPとHISの両受容体を介した相互作用が認められた。一方、血管拡張作用に関しては両受容体を介した相互作用を認めなかった。以上の要旨は第48回日本薬理学会西南部会(1995年11月、那覇市)で発表した。すでに皮膚、皮下組織からのヒスタミンと肥満細胞内顆粒プロテアーゼの定量的解析法を確立しており、今後、プロテアーゼの皮膚炎症への影響も含め検討していきたい。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 柿添栄一: "特異な紅斑性皮疹を生じ亢SS-A亢体,亢SS-B抗体が陽性であった1例" 皮膚科の臨床. 37. 945-948 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 柿添栄一: "塩酸ラニチジン(ザンタック^<【encircledR】>)による薬疹の1例" 日本皮膚アレルギー学会雑誌. 3. 136-140 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] Hayashi,Shinobu: "A case of contact dermatitis from the microphone of an ambulatory blood pressure monitoring system" Environmental Dermatology. 2. 283-286 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 奥西 秀樹: "細胞工学別冊 医学実験マニュアルシリーズ「動脈硬化+高脂血症研究ストラテジー」肥満細胞プロテアーゼ(キマ-ゼ)" 秀潤社(山田信博,佐藤靖史監修)(印刷中), 7 (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

URL: 

公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi