研究概要 |
1.使用した菌株:当科外来患者より分離された新鮮臨床分離株4株 2.使用した薬剤:bifonazolc, butcnafinc, lanoconazolc, itraconazole, terbrinafine, griseofulvinの6種。各薬剤は原末をdimcthyl sulfoxidc (DMSO)に2mg/mlの濃度になるように溶解した後、同じ溶媒を用いて2倍希釈系列を作り使用した。 3.接種菌液の調整:試験菌を1/10サブロ-・グルコース寒天斜面培地で1〜2週間25℃にて前培養した後、0.1%Twccn80添加生理食塩水を加え、白金耳で培地表面を軽く擦り分生子を遊離、浮遊させた。それを滅菌したキムワイプ12枚で濾過し、寒天片を菌糸塊を除去した結果、血球計算盤を用いて分生子数を計算し、同液にて1×10^5個/mlとなるように希釈した。 4.MICの測定ならびに継代:各種薬剤の最終濃度範囲が0.06ng〜20μg/mlとなるように2倍希釈系列の薬剤濃度を含有するサブロ-・グルコース寒天培地を作成し、その各培地にミクロプランターを用いて5μl容量の菌液を接種。25℃で7日間培養したした時点で菌の発育が肉眼的に認められなかった薬剤の最小濃度をMICと決定。さらに菌の発育が認められた最大薬剤含有平板より菌を1/10サブロ-・グルコース寒天斜面培地に継代した。 5.結果:ビフォナゾール、ブテナフィン、ラノコナゾール、テルビナフィン、グリセオフルブィンに関しては13代の継代にて感受性の明らかな低下は認められなかった。イトラコなゾールのみ8代目において耐性を疑われる所見が認められ、13代目においても耐性を獲得したままであった。
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